Pervasive DataExchange の初めてのインストール
初めてインストールする際の手順
この章では、Pervasive DataExchange をインストールする手順について説明します。以下の項目が含まれます。
DataExchange をインストールする前の確認事項
このセクションでは、Pervasive DataExchange を正しくインストールするために必要な情報について説明します。Pervasive DataExchange をインストールする前に、以下の情報を確認してください。
•Readme ファイル。このファイルには、製品のマニュアルには記載することができなかった最新の情報が含まれています。このファイルは配布メディアに収録されています。
Windows プラットフォームに関する注記
以下の条件に注意してください。
•Pervasive DataExchange をインストールするマシンの完全な管理者レベルの権限を持っている必要があります。
•Pervasive DataExchange のインストールのために、ウイルス対策ソフトウェアを無効にしたり、あるいはその設定を変更したりしておく必要があるかもしれません。
Windows ターミナル サービス上へのインストール
Microsoft ターミナル サービスは、リモート コンピューターがサーバー上で実行している Windows ベースのプログラムへアクセスできるようにするマルチセッション環境です。Citrix MetaFrame は、クライアントおよびサーバー機能の追加によって Windows ターミナル サービスを拡張します。
ヒント: サポートされる環境の一覧については、弊社 Web サイトを参照してください。
DataExchange をターミナル サーバー クライアントにインストールするには、まず、ターミナル サーバー クライアントのレジストリ設定を変更する必要があります。レジストリ設定がデフォルト値のままだと Pervasive PSQL 管理機能を実行することができません。DataExchange をインストールするには管理者権限を持っている必要があります。
レジストリ設定を変更するには、以下の手順を行います。ターミナル サーバー クライアント上で管理者権限を持っている必要があります。
注意: コンピューターのレジストリを間違って編集すると、レジストリの損傷を招きます。このような損傷により、コンピューターが起動できなくなるなどの望ましくない結果を引き起こすことがあります。レジストリの編集に自信がない場合は、経験豊富な技術者に依頼してください。Pervasive Software ではレジストリの破損に対して責任を負うことはできません。
►ターミナル サーバー クライアントでセキュリティ レジストリ設定を変更するには
メモ: レジストリを編集する前にバックアップを作成しておくことをお勧めします。オペレーティング システムのオンライン ヘルプを参照してください。キーワードの項目で「レジストリ」、「バックアップ」、または「システム修復ディスク」などのエントリを探してください。
1 オペレーティング システムから regedt32 ユーティリティを実行します。
レジストリ エディターが開きます。
2 以下のレジストリ キーを見つけます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Pervasive Software\Utilities Interface\Settings\Restricted Access On WTS client
3 そのキー エントリ(種類:REG_DWORD)をダブルクリックします。
[DWORD 値の編集]ダイアログ ボックスが開きます。
4 [値のデータ]フィールドで、値を 1 から 0(ゼロ)に変更します。
5 [OK]をクリックします。
REG_DWORD 値は 0x00000000 (0) と表示されます。
6 レジストリ エディターを終了します。
メモ: このレジストリ設定を 0 に変更すると、ターミナル サーバー クライアント マシンにアクセスするすべての人(
everyone)に Pervasive PSQL 管理者権限を与えます。Pervasive PSQL 管理者権限を制限するために、DataExchange のインストール後にレジストリ設定をデフォルト値に戻してください。これを行うには、REG_DWORD 値を 1 に戻します(
ターミナル サーバー クライアントでセキュリティ レジストリ設定を変更するにはの手順
4 を参照してください)。
regedit を使用してレジストリ キーのアクセス権を変更し、一定のユーザーだけがキー値を変更できるようにすることもできます。
Pervasive DataExchange のインストール
Pervasive DataExchange は、Pervasive PSQL サーバーエンジンまたはワークグループ エンジンがインストールされているマシンにインストールする必要があります。
メモ: Pervasive DataExchange のインストール中に、Pervasive PSQL データベース エンジンは自動的に停止/再起動されます。業務上、一定時間はデータベース エンジンを停止できないような環境である場合は、停止が許可される時間内に DataExchange をインストールしてください。
インストール プログラムによって、ファイルがインストール先ディレクトリへコピーされる前にエラーが発生した場合は、<ドライブ>:\Windows ディレクトリに作成されているインストール ログ ファイル(replinst.log)を参照してください。
そのマシンに Pervasive PSQL サーバー製品がインストールされている場合、DataExchange は通知エージェントと呼ばれるサービスをインストールします。Pervasive PSQL ワークグループ製品の環境に DataExchange をインストールした場合には、通知エージェントは使用できません。『
Pervasive DataExchange User's Guide』の
dxagent を参照してください。
►Pervasive DataExchange をインストールするには
インストールを 2 回実行する必要があります。最初は第 1 サイトに、もう 1 度はパートナー サイトにインスト-ルします。
1 以下のどちらかの方法で、Windows コンピューターからインストール プログラムを実行します。
•CD-ROM ドライブに Pervasive DataExchange CD を挿入します。
•インストール プログラムが自動的に起動しない場合は、オペレーティング システムから次のコマンド「drive:\setup」を実行します。"drive" には、お使いの CD-ROM ドライブを表す文字を指定してください。
初期画面が表示されます。
2 [次へ]をクリックします。
ライセンス契約書が表示されます。
3 使用許諾契約書をお読みください。同意するには、[はい]をクリックします。
インストールを続行すると、DataExchange 製品キーが要求されます。
4 ライセンスの入力フィールドで、以下のどちらかを実行します。
•製品キーを入力するか貼り付けます。
•製品キーを入力しないで、DataExchange の評価版をインストールします。
第 1 サイトとパートナー サイトの両方に同じ製品キーを使用します。この製品キーについては、AG-TECH ライセンス証書をご確認ください。
評価版の有効期限を過ぎると、レプリケーション エンジンを起動しようとしたときにエラー メッセージが表示されます。製品キーはいつでも適用することができます。
評価版ライセンスから正規ライセンスにアップグレードするにはを参照してください。
5 [次へ]をクリックします。
サイトの種類を指定するよう要求されます。
図 3‑1 サイトの種類
6 以下のいずれかを指定します。
•第 1 サイト:デザイン、管理、レプリケート
第 1 サイトを使用してレプリケーション ネットワークのデザインや構成を行います。コンポーネントには、管理用ユーティリティおよびレプリケーション エンジンが含まれます。
•パートナー サイト:管理、レプリケート
パートナー サイトは第 1 サイトとデータをレプリケートします。パートナー サイトのコンポーネントは DataExchange 管理用ユーティリティおよびレプリケーション エンジンです。第 1 サイトをインストールする前にパートナー サイトをインストールすることもできます。ただし、第 1 サイトからのレプリケーション ネットワークを初期化して構成する必要があります。
注意: 1 つのネットワーク上に複数の第 1 サイトをインストールしないでください。レプリケーション競合が発生する場合があります。
7 [次へ]ボタンをクリックして以下の処理を続けます。
•第 1 サイトをインストールする場合、レプリケーション ネットワーク上に第 1 サイトをインストールしていない場合は、[はい]をクリックして次の手順へ進みます。そうでない場合は、[いいえ]をクリックします。
•パートナー サイトをインストールする場合は、次の手順へ進みます。
8 [次へ]をクリックします。
サイト情報を指定するダイアログが表示されます。
図 3‑2 サイト情報
どちらの名前にも、お使いのマシンのホスト名が既定で設定されます。
•[サイト名]によってレプリケーション ネットワーク上のマシンを識別します。名前は自由に付けることができます。デフォルトの名前のままにするか、よりわかりやすい名前を入力してください。
•[ホスト名または IP アドレス]によって DataExchange エンジンがマシンを識別します。マシンの固定 IP アドレスをご使用になりたい場合は、その IP アドレスを入力してください。IP アドレスが DHCP によって割り当てられている場合は、デフォルトでマシンのホスト名を使用できます。
9 [次へ]をクリックします。
インストール設定の概要が表示されます。
10 設定を確認して、設定が正しければ[次へ]をクリックします。設定を変更する場合は[戻る]をクリックします。
DataExchange のインストール処理が続行され、行っている作業を通知する一連の状態メッセージが表示されます。ほとんどのメッセージ ダイアログで経過時間を示すプログレス バーが表示されます。
以下のような状態メッセージが表示されます。
•Pervasive PSQL サーバー エンジンを停止しています...
•コンポーネントをコピーしています...
•コンポーネントをインストールしています...
•コンポーネントを初期化しています...
•コンポーネントを登録しています...
•Pervasive PSQL データベース エンジンを再起動しています...
インストールの最後で、インストールの完了が通知され、Readme ファイルを表示するかどうかの確認を求められます。
Pervasive Software では、Readme ファイルをお読みいただくことを強くお勧めします。このファイルには、本製品の設定や使用に関する重要なリリース ノートが記載されています。
11 [完了]をクリックします。
12 次のいずれかを実行します。
•[Readme ファイルの表示]オプションのチェックをオンにした場合、ブラウザー ウィンドウに Readme ファイルが表示されます。DataExchange のインストールを終了するには、このブラウザー ウィンドウを閉じる必要があります。
•[Readme ファイルの表示]オプションのチェックをオフにした場合は、DataExchange のインストール処理が終了します。
DataExchange をインストールした後の確認事項
Pervasive DataExchange Data Synchronization Edition では、レプリケーションを行うデータベースのデザインと配置に関していくつかの方法を提供します。これらの方法にはさまざまな判断が関連しています。これについては『
Pervasive DataExchange User's Guide』で説明しています。このマニュアルの
Data Synchronization 配置モデルを参照してください。
Pervasive PSQL セキュリティ
Pervasive PSQL では Btrieve アプリケーションにセキュリティ モデルが提供されています。ただし、元のデータベースにセキュリティが設定されていたとしても、DXDeploy によって作成されたアクティブなデータベースにはセキュリティがありません。必要であれば、レプリケーション データベースにもセキュリティを追加することができます。『
Pervasive DataExchange User's Guide』の
Pervasive PSQL セキュリティを参照してください。詳細については、『Pervasive PSQL
Advanced Operations Guide』で Pervasive PSQL セキュリティの章も参照してください。
Pervasive DataExchange インストール後の操作に関する一般的な質問
このセクションでは、インストール プログラム実行後の操作に関する情報を説明します。
DataExchange 用に Pervasive Control Center(PCC)で何か設定する必要がありますか?
いいえ。DataExchange は PCC での特別な設定を必要としません。
DataExchange はログ ファイルを作成しますか?
はい。『
Pervasive DataExchange User's Guide』の
ログ ファイルを参照してください。
レプリケーションをスケジュールによって自動的に行うにはどうしたらよいですか?
『
Pervasive DataExchange User's Guide』の
スケジュールの作業を参照してください。
レプリケーションの障害の通知を電子メールで受け取るにはどうしたらよいですか?
『
Pervasive DataExchange User's Guide』の
Pervasive DataExchange エージェントを参照してください。
PVSW\BIN にはどのような変更がありますか?
<ドライブ文字>:\pvsw\bin には Pervasive DataExchange のファイルがインストールされなくなりました。この変更は、Mcrosoft が 最新のオペレーティング システム向けに定めたプログラムおよびセキュリティのガイドラインを Pervasive Software が採用したことによって生じたものです。
Pervasive DataExchange ファイルはどこにインストールされますか?
Microsoft が Vista オペレーティング システム向けに定めた新しいガイドラインに従うため、Pervasive DataExchange の新規インストールは以下のデフォルトの場所にインストールされます。
表 3‑1 Pervasive DataExchange の Windows におけるデフォルトのインストール場所
プラットフォーム | ファイル タイプ | デフォルトのインストール場所 |
Windows Vista 以上 1(64 ビット) | アプリケーション データ | <ドライブ:>\ProgramData\Pervasive Software\PSQL\Replication |
プログラム ファイル(64 ビット) (イベント ハンドラー) | <ドライブ:>\Program Files\Pervasive Software\PSQL\BIN |
プログラム ファイル(32 ビット) | <ドライブ:>\Program Files (x86)\Pervasive Software\PSQL\Replication <ドライブ:>\Program Files (x86)\Pervasive Software\PSQL\BIN |
Windows Vista より前 2(64 ビット) | アプリケーション データ | <ドライブ:>\Documents and Settings\All Users\Application Data\Pervasive Software\PSQL\Replication |
プログラム ファイル(64 ビット) (イベント ハンドラー) | <ドライブ:>\Program Files\Pervasive Software\PSQL\BIN |
プログラム ファイル(32 ビット) | <ドライブ:>\Program Files (x86)\Pervasive Software\PSQL\Replication <ドライブ:>\Program Files (x86)\Pervasive Software\PSQL\BIN |
Windows Vista 以上 1(32 ビット) | アプリケーション データ | <ドライブ:>\Program Data\Pervasive Software\PSQL\Replication |
プログラム ファイル | <ドライブ:>\Program Files\Pervasive Software\PSQL\Replication |
Windows Vista より前 2(32 ビット) | アプリケーション データ | <ドライブ:>\Documents and Settings\All Users\Application Data\Pervasive Software\PSQL\Replication |
プログラム ファイル | <ドライブ:>\Program Files\Pervasive Software\PSQL\Replication |
メモ:DataExchange イベント ハンドラー ファイルは、すべての 64 ビット プラットフォームで <ドライブ:>\Program Files\Pervasive Software\PSQL\BIN にインストールされます。 1 Windows Vista 以上とは、Windows Vista および Windows Vista 以降にリリースされた Windows オペレーティング システムで、Pervasive PSQL によって現在サポートされているものです。 2 Windows Vista より前とは、Windows Vista より前にリリースされた Windows オペレーティング システムで、Pervasive PSQL によって現在サポートされているものです。 |
Pervasive DataExchange のアンインストール
アンインストール プログラムではシステムからすべての DataExchange コンポーネントを削除します。また、<インストール ディレクトリ>\Replication ディレクトリにある Pervasive PSQL が登録したデータベースも削除します。
このアンインストール プログラムでは <インストール ディレクトリ>\Replication 以外に作成されたデータベースは削除しません。また、これらのデータベースに関連付けられている DSN およびデータベース名も削除しません。
<インストール ディレクトリ>\Replication にあるデータベースをアクティブにしていた場合は、DataExchange をアンインストールする前に以下の操作を行ってください。
•dxdeact ユーティリティを使用して各データベースを非アクティブ化します。『
Pervasive DataExchange User's Guide』の
dxdeact を参照してください。
•テンプレート リムーバ ウィザードを使用してテンプレートを削除します。『
Pervasive DataExchange User's Guide』の
trwizard を参照してください。
•データがもう必要ではない場合は、PCC(Pervasive PSQL Control Center)を使用してソース データベースまたは特定のテーブルを削除することもできます。
テンプレートを削除する前にデータベースを非アクティブ化しなかった場合、アンインストール処理ではデータベース ファイルと関連するレプリケーション ファイルをそのまま残します。レプリケーション ファイルは何の問題も起こしませんが、これらを削除することによって物理ストレージを再生することができます。
メモ: Pervasive PSQL データベース エンジンは Pervasive DataExchange のアンインストール時に停止および再起動されます。業務上、一定時間はデータベース エンジンを停止できないような環境である場合は、停止が許可される時間内に DataExchange をアンインストールしてください。
►Pervasive DataExchange をアンインストールするには
メモ: DataExchange をアップグレードする前にアンインストールを行う必要はありません。DataExchange をアップグレードする場合は、
Pervasive DataExchange のアップグレードを参照してください。アンインストールでは、すべての DataExchange のレプリケーション デザインとデータベースのアクティブ化情報がシステムから削除され、
<インストール ディレクトリ>\Replication ディレクトリに作成されたすべてのデータベースも削除されます。アンインストールを行うと、レプリケーション データベースを再度デザインし直す必要があります。
1 Windows オペレーティング システムでコントロール パネルから[アプリケーションの追加と削除]または[プログラムの追加と削除]にアクセスします。
2 一覧の中から "Pervasive DataExchange" をクリックします。
3 削除用のボタンをクリックしてプログラムを削除します。このボタンは OS によって[変更と削除]または[削除]というラベルが付けられています。Pervasive DataExchange をアンインストールするプログラムが開始します。
4 DataExchange を完全に削除する確認メッセージが表示されたら、[はい]をクリックします。
5 Pervasive ディレクトリ構造内の共有コンポーネントの削除に関するメッセージが表示されたら、[はい](または確認のため[OK])をクリックします。
6 アンインストール プログラムが完了したら、[OK]をクリックします。
7 再起動の要求があった場合は、再起動してください。