Microsoft では Microsoft .NET を、情報、人々、システム、およびデバイスを繋ぐ一連のソフトウェア テクノロジであると定義しています。ソフトウェアの統合を最適化するために、.NET Framework では Web サービスと呼ばれる小規模で独立したビルド ブロックのアプリケーションを使用します。この Web サービスは相互に接続するほかに、インターネット上の別の Web サービス、多数のアプリケーションに接続します。

.NET Framework には 2 つの重要な役割があります。

.NET Framework 用のデータ アクセス コンポーネント。ADO.NET はデータベースへの接続に使用するクラスのセットで構成されており、リレーショナル データ、XML およびアプリケーション データにアクセスして結果を取得することができます。

.NET Framework 用のオブジェクト リレーショナル マッピング（ORM）フレームワーク。このフレームワークを使用すると、開発者はリレーショナル ストレージ スキーマに対して直接プログラミングする代わりに、概念アプリケーション モデルに対してプログラミングすることで、データ アクセス アプリケーションを作成できます。このモデルによって、データ指向アプリケーションに必要なコードの量と保守作業の量を減らすことができます。

最も頻繁に使用される ADO.NET のデータ アクセス機能へのアクセスを提供する、定義済みのコード ブロック。アプリケーションは、アプリケーション レイヤーを介してデータを渡したり、変更されたデータをデータベースに戻したりする場合に、アプリケーション ブロックを使用できます。

共通のログ機能の実装を簡略化する、Microsoft Enterprise Library のコンポーネント。開発者は、イベント ログや電子メール メッセージ、データベースなど、さまざまな場所へ情報を書き込む場合にログ記録ブロックを使用できます。

1 つ以上のクラスがまとまったもの。それぞれのアセンブリは自己完結型です。つまり、個々のアセンブリにはアセンブリ全体のメタデータが含まれています。アセンブリには、プライベートと共有の 2 種類があります。

Zen Bulk Load 操作で、データのコピー先となるデータベース サーバー内のテーブル。

共通言語ランタイム環境外で、オペレーティング システムによって直接実行されるコード。アンマネージ コードは .NET Framework が導入される以前に作成されたすべてのコードを指します。アンマネージ コードは .NET 環境外なので、.NET の管理機能を利用することはできません。

エンティティは EntityType のインスタンスです。一意な識別子を持つ、独立した存在であり、一貫性の操作の単位を成します。EntityType は主なデータ オブジェクトにおいて、アプリケーションに関連する人物、場所、出来事、および活動など、管理する必要のある情報について定義します。

共通言語ランタイム（CLR）は Microsoft .NET Framework の中核的なランタイム エンジンです。共通言語ランタイムでは、クロス言語の統合、コード アクセス セキュリティ、オブジェクトの有効期間の管理およびデバッグのサポートなどのサービスを提供します。共通言語ランタイムで実行するアプリケーションは "サンドボックス" で実行されていると言われることがあります。

コンピューター環境で接続要求に対応できないサーバーがないよう、新しい接続を分散するメカニズム。

コンピューター上の多数のアプリケーションで共有するためにインストールされる各種アセンブリを格納するアセンブリ キャッシュの部分。グローバル アセンブリ キャッシュに配置されたアプリケーションは、名前やバージョンの競合に対処するために厳密な名前を持つ必要があります。

アセンブリのテキスト名、バージョン番号およびカルチャ情報（設定されている場合）と、そのアセンブリについて生成される公開キーとデジタル署名で構成される名前です。同じ厳密な名前を持つ複数のアセンブリは同一であるとみなされます。

マネージ コードがセキュリティ ポリシーで権限を与えられる共通言語ランタイムによって提供されるメカニズム。権限が行使され、コードが実行できる操作を制限します。

一緒にグループ化するとさらに効率よく処理できる、密接に関連するスキーマ。テーブルや列などのデータベース スキーマ要素は、スキーマ コレクションを介して公開されます。

バイナリ データやテキスト データの流れの抽象化。Stream クラスとその派生クラスは、これらのさまざまな種類の入出力のジェネリック ビューを提供します。

接続の再試行では、データ プロバイダーが最初の接続の試行に失敗した後に、プライマリ サーバーおよび（設定している場合）代替サーバーへ接続を試行する回数を定義します。接続の再試行は、システム復旧の有力な方策となります。

データ プロバイダーが、基本的なデータベースへの接続を確立する必要があるたびに新しい接続を作成するのではなく、接続が再利用できるようにする処理。

ハードウェア障害やトラフィックの過負荷などによってプライマリ データベース サーバーが利用できなくなった場合でも、アプリケーションが代替またはバックアップ データベース サーバーに接続することができるメカニズム。

関連する型をグループ化するための論理的な名前付けスキーム。Microsoft .NET Framework では、階層型の名前付けスキームを使用して型を論理的なカテゴリ（ASP.NET 技術やリモート処理機能のように関連する機能ごとのカテゴリ）にグループ化しています。設計ツールで名前空間を使用すれば、開発者はコード内の型を簡単に見つけたり参照することができます。つまり、1 つのアセンブリには名前空間ルートが異なる階層名の型を複数含めることが可能であり、また、1 つの論理的な名前空間ルートは複数のアセンブリ間にまたがることができます。.NET Framework では、論理設計時の名前付けには名前空間が便利ですが、アセンブリは実行時に型の名前スコープを確立します。

Windows SDK のツールで、パフォーマンスの問題が存在する領域を特定します。パフォーマンス モニターではアプリケーションの CLR（共通言語ランタイム）例外の回数や頻度を確認することができます。パフォーマンス モニター（PerfMon）や VS パフォーマンス モニター（VSPerfMon）ユーティリティを使用すると、アプリケーションのパラメーターを記録し、その結果をレポートやグラフにして見ることができます。

データベース クライアントからデータベース サーバーへ行を送るときに、小さく分割した多くのデータ パケットとしてではなく、連続したストリームで送ること。ネットワーク上での往復が大幅に減らせるため、パフォーマンスが向上します。

データの整合性を向上させるためにデータベース システムで採用される特別なロック方法。分離レベルが高いほど、そのロック方法も複雑になります。データベースで使用される分離レベルによって、トランザクションにおけるデータの一貫性の処理方法が決まります。

ANSI（American National Standards Institute：米国規格協会）によって、次の 4 つの分離レベルが定められています

.NET Framework、特に共通言語ランタイムによって実行および管理されるコード。マネージ コードは共通言語ランタイムに必要な情報を与えることで、メモリ管理やコード アクセス セキュリティなどのサービスを利用することができます。

クライアント ロード バランス を参照してください。

テーブルやレコードへアクセスするユーザーを 1 人に制限するデータベース操作。ロックは 2 人以上のユーザーが同時に同じテーブルやレコードを使用する可能性がある状況で使用します。テーブルやレコードをロックすると、システムでは一度に 1 人のユーザーのみがデータを操作できるようにします。