この章では、ハイパーバイザー製品を用いて PSQL を最も効果的に使用するためのトピックを提供します。以下の項目について説明します。

ほかの複雑なソフトウェアと同様に、ハイパーバイザー製品は非標準および特殊な設定を用いるなど、さまざまな方法でインストールすることができます。PSQL との互換性のため、製品ベンダーが推奨する最善手法を使用してハイパーバイザー製品をインストールおよび設定してください。

ここでは、PSQL の使用に関する以下の項目について説明します。

最初は物理マシンンに PSQL エンジン、PSQL サーバー、PSQL Vx Server、または PSQL Workgroup をインストールしていたものを、ビジネスのニーズの変化に応じて仮想マシンに移行することができます。物理マシンから仮想マシンへ移行する場合は、必ずホスト名を移行前と同じ名前にしてください。

PSQL エンジンは IP アドレスに依存しませんが、仮想マシン自体は依存する可能性があります。お使いの仮想マシンが DNS（Domain Name System）ではなく、生の IP アドレス、またはホスト ファイルに依存する場合は、必ず IP アドレスに関して適切な対応を行ってください。

ライブ マイグレーション、フォールト トレランス、高可用性、準仮想化、リソースのスケジューリングおよび障害回復などのハイパーバイザー製品機能を使用するために、PSQL を特別な手順で設定する必要はありません。ホスト名に一貫性があれば、PSQL は認証され、完全に機能し続けます。

障害回復など特定の状況ではネットワークやハードウェアの変更が必要となることもあります。以下の項目を変更しても PSQL には悪影響を与えません。

データベース エンジンが起動している場合、PSQL はメモリの増加や物理ストレージなどハードウェアの特定の変更を認識しないので注意してください。このような変更を認識させる場合は、データベース エンジンを停止して再起動する必要があります。

PSQL は仮想マシン リソース プールおよびテンプレートで使用することができます。両方を使用する場合は、それぞれの PSQL で独自の製品キーが必要となります。『PSQL User's Guide』のライセンスの適用を参照してください。

リソースプール内の、データベース エンジンを含む各仮想マシンで PSQL が認証される必要があります。

テンプレートから作成した仮想マシンで PSQL を認証するには、構成スクリプトを使用することができます。このスクリプトは、ゲスト オペレーティング システムのカスタマイズ時に、PSQL キーを認証するための CLI License Administrator ユーティリティを起動することができます。『PSQL User's Guide』のLicense Administrator のコマンド ライン インターフェイスを参照してください。

ゲスト オペレーティング システムのその他のプロパティ（ホスト名など）をカスタマイズすることを忘れないでください。それらのプロパティは PSQL の実行には依存しません。

一般的なガイドラインとして、共通（アフィニティ）規則を使用する場合は、必ずすべてのコアを同じソケットで実行するようにしてください。PSQL はマルチコアをサポートするため、これがパフォーマンスの向上に役立ちます。ご自身の構成に応じて非共通規則を使用することもできます。

MSCS 構成用のデータ デバイスとして RDM（Raw Device Mapping）を使用する場合は考慮すべき事項があります。RDM については、ベンダーのドキュメントを参照してください。

DRS（Distributed Resource Scheduler）でフォールト トレランス/高い可用性を使用する場合、ロード バランスはフェールオーバー後にのみ行うことができることに留意してください。DRS については、ベンダーのドキュメントを参照してください。

PSQL で最高のパフォーマンスを実現するには、以下の事項を順守してください。

Backup Agent および VSS Writer によるデータ バックアップを参照してください。