エンジンのネットワーク通信の構成
PSQL エンジン用のネットワーク通信の構成方法
この章では、PSQL でサポートされるネットワーク通信プロトコルの種類について、およびネットワークのサポート プロトコルを変更する場合の設定方法について説明します。
ネットワークの種類の決定
このセクションでは、データベース エンジンで使用するネットワーク プロトコルを決定する方法について説明します。ネットワークでサポートされるプロトコルが既にわかっている場合は、このセクションを省略してください。
Windows 上のデータベース エンジン
ネットワークが完全に Microsoft ネットワークである環境にデータベースのサーバー エンジンがあるときは、ほとんどの場合、ネットワークに TCP/IP を使用します。サーバー エンジンでは NetBIOS をサポートしません。
アプリケーションが PSQL MicroKernel エンジン(Btrieve または ODBC)のみを使用する場合は、Microsoft ネットワーク上で SPX を使用してそのアプリケーションを実行することができます。
完全な Microsoft ネットワーク環境で、ワークグループ エンジンを使用している場合は、NetBIOS または TCP/IP を使用することができます。
エンジンのネットワーク通信設定
このセクションでは、PSQL エンジンによって使用されるネットワーク通信用の構成について説明します。これらの設定の変更は、コマンド ライン ユーティリティまたは PCC 内のエンジン プロパティを使用して行うことができます。
各設定の詳細については、『Advanced Operations Guide』で説明しています。『Advanced Operations Guide』で以下のネットワーク通信用のプロパティを参照してください。
TCP/IP サポートのセットアップ
デフォルトで、TCP/IP は PSQL クライアントとリモート データベース エンジン間または複数のワークグループ エンジン間でサポートされます。デフォルトの設定を変更する、あるいは TCP/IP サポートが使用可能かどうかを調べる必要がある場合はこのセクションを参照してください。
メモ: このセクションのタスクを行うには、データベース エンジンが起動しているコンピューターに対し管理者レベルの権限を持っているか、データベース エンジンが起動しているコンピューターで定義された Pervasive_Admin グループのメンバーでなければなりません。
►TCP/IP サポートを有効にするには
以下の手順に従って、データベース エンジンが TCP/IP ネットワーク間でクライアントと通信できることを確認してください。
1 オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはアプリ画面から Control Center(PCC)にアクセスします。
2 PSQL エクスプローラーで[エンジン]をダブルクリックし、PCC で登録しているエンジンの一覧を表示します。
3 ターゲット エンジン名を右クリックして[プロパティー]を選択します。要求があった場合はログインします。
4 プロパティ ツリーで[通信プロトコル]をクリックすると、[サポート プロトコル]にプロトコルの一覧が表示されます。サポート プロトコルのリストで、[TCP/IP]のチェックがオンになっていれば、TCP/IP が既にサポートされています。
5 [TCP/IP]のチェックボックスをクリックしてオンにしたら、この変更を反映させるためにデータベース エンジンを再起動します。
ヒント: クライアント コンピューター、あるいは、ほかのワークグループ コンピューター上のクライアント ソフトウェアでも TCP/IP を使用するよう構成されているか必ず確認してください。第
10 章
クライアント用のネットワーク通信の設定を参照してください。
►マルチホーム TCP/IP サポートを有効にするには
以下の手順を実行することによって、Windows サーバーでインストール済みの 2 つのネットワーク カードを使用するよう構成します。
1 オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはアプリ画面から Control Center(PCC)にアクセスします。
2 PCC の PSQL エクスプローラーで[エンジン]をダブルクリックし、PCC で登録しているエンジンの一覧を表示します。
3 ターゲット エンジン名を右クリックして[プロパティー]を選択します。要求があった場合はログインします。
4 [通信プロトコル]をクリックし、[TCP/IP マルチホーム]チェックボックスをオンにして、サーバー エンジンが複数のネットワーク インターフェイスでクライアント接続を受信待ちするよう構成します。
ネットワーク インターフェイスが 1 つしか存在しない場合、この設定は無視されます。
5 この変更を反映させるために、サーバー エンジンを再起動します。クライアントの設定を変更する必要はありません。
メモ: サーバー コンピューターに 2 つのネットワーク インターフェイスが存在するときに、[
TCP/IP マルチホーム]オプションを
オフに設定した場合は、[
リッスン IP アドレス]の設定を変更してデータベース エンジンが受信待ちするネットワーク インターフェイスの TCP/IP アドレスを指定する必要があります。
IP アドレスを指定しないと、データベース エンジンでは最初のネットワーク インターフェイスからのみ通信を受け取り、オペレーティング システムにバインドします。これはドライバーのインストールによって変わるため、ドライバーのアップデート後には作業システムが中断してしまう恐れがあります。この問題を回避するには、必ず[
リッスン IP アドレス]を設定するようにしてください。
SPX サポートのセットアップ
SPX は PSQL クライアントとサーバー間でサポートされます。デフォルトの設定を変更する、あるいは SPX サポートが使用可能かどうかを調べる必要がある場合はこのセクションを参照してください。
ネットワークの SPX で使用するフレームの種類の設定は、PSQL には関係ありません。SPX で通信しているすべてのコンピューターでは、SPX で使用するフレームの種類が同じになるよう構成してください。フレームの種類のデフォルトは Ethernet_802.2 で、これを使用することをお勧めします。
メモ: このセクションのタスクを行うには、このサーバーで定義された Pervasive_Admin グループのメンバーでなければなりません。
►SPX サポートを有効にするには
以下の手順に従って、データベース サーバー エンジンが SPX ネットワーク間でクライアントと通信できることを確認してください。
メモ: Microsoft 環境の場合、SPX は PSQL MicroKernel エンジンのみを使用するアプリケーションで使用することができます。MicroKernel エンジンのみを使用するアプリケーションの場合は、SPX 用に名前を解決する必要ありません。
1 オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはアプリ画面から Control Center(PCC)にアクセスします。
2 PCC の PSQL エクスプローラー で[エンジン]をダブルクリックし、PCC で登録しているエンジンの一覧を表示します。
3 ターゲット エンジン名を右クリックして[プロパティー]をクリックします。要求があった場合はログインします。
4 プロパティ ツリーで[通信プロトコル]をクリックすると、[サポート プロトコル]にプロトコルの一覧が表示されます。[SPX]のチェックがオンになっていた場合は SPX が既にサポートされています。
5 [SPX]のチェックボックスをクリックしてオンにしたら、この変更を反映させるためにデータベース エンジンを再起動します。
NetBIOS サポートのセットアップ(ワークグループのみ)
デフォルトで、NetBIOS は PSQL ワークグループ エンジン間でサポートされます。デフォルトの設定を変更する、あるいは NetBIOS サポートが使用可能かどうかを調べる必要がある場合はこのセクションを参照してください。
メモ: このセクションのタスクは、ワークグループ エンジンが起動しているコンピューターのコンソール上で実行しなければなりません。ワークグループ エンジンをリモートで構成することはできません。
►NetBIOS サポートを有効にするには
以下の手順に従って、データベース エンジンが NetBIOS ネットワーク間でクライアントと通信できることを確認してください。
1 オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはアプリ画面から Control Center(PCC)にアクセスします。
2 PSQL エクスプローラーで[エンジン]をダブルクリックし、PCC で登録しているエンジンの一覧を表示します。
3 ターゲット エンジン名を右クリックして[プロパティー]をクリックします。要求があった場合はログインします。
4 プロパティ ツリーで[通信プロトコル]をクリックすると、[サポート プロトコル]にプロトコルの一覧が表示されます。[NetBIOS]のチェックがオンになっていた場合は NetBIOS が既にサポートされています。
5 [NetBIOS]のチェックボックスをクリックしてオンにしたら、この変更を反映させるためにデータベース エンジンを再起動します。
ヒント: ほかのワークグループ エンジンのコンピューター上のクライアント ソフトウェアでも NetBIOS を使用するよう構成されているか必ず確認してください。第
10 章
クライアント用のネットワーク通信の設定を参照してください。
不要なプロトコルの無効化
ネットワークで使用不可能なプロトコルや使用しないプロトコルのデータベース通信サポートを無効にすると、データベースへの初期接続のパフォーマンスを向上させることができます。
このセクションの手順を実行するには、以下の条件のいずれかが必要です。
•データベース エンジンを実行しているマシンに対する管理者レベルの権限
•データベース エンジンを実行しているマシンで定義されている Pervasive_Admin のメンバーシップ
メモ: このセクションのタスクは、ワークグループ エンジンが起動しているコンピューターのコンソール上で実行しなければなりません。ワークグループ エンジンをリモートで構成することはできません。
►ネットワーク プロトコルのサポートを削除するには
メモ: この手順は、オペレーティング システムの構成自体を変更するわけではありません。データベース通信システムで使用不可能または使用しないプロトコルによる通信を試行しないようにするだけです。
1 オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはアプリ画面から Control Center(PCC)にアクセスします。
2 PCC の PSQL エクスプローラー で[エンジン]をダブルクリックし、PCC で登録しているエンジンの一覧を表示します。
3 ターゲット エンジン名を右クリックして[プロパティー]をクリックします。要求があった場合はログインします。
4 プロパティ ツリーで[通信プロトコル]をクリックすると、[サポート プロトコル]にプロトコルの一覧が表示されます。チェックがオンになっているプロトコルは、エンジンで使用可能と見なされています。
5 ご使用のネットワークでサポートされていないプロトコル、あるいは使用したくないプロトコルのチェックがオンになっていた場合は、そのチェックをオフにしてください。
ただし、少なくとも 1 つのプロトコルを選択しておく必要があります。
6 [OK]をクリックしたら、この変更を反映させるためにデータベース エンジンを再起動します。
ヒント: この[サポート プロトコル]のリストでチェックがオンになっている同じプロトコルをクライアント コンピューターでも必ず使用するようにしてください。第
10 章
クライアント用のネットワーク通信の設定を参照してください。