Pervasive DataExchange の基本
DataExchange の基本の概要
この章では Pervasive DataExchange を使用する基本概念と作業内容について説明します。Pervasive DataExchange に関連する、エンジン、ログインおよび DSN を使った作業についての情報が含まれています。
本章は以下のセクションから成ります。
レプリケーションの開始と停止
Pervasive PSQL 製品の種類に応じ、DataExchange レプリケーション エンジンはサービスとして、またはコンソール アプリケーションとして実行します。レプリケーション エンジンは PCC(Pervasive PSQL Control Center)からアクセスできます。このセクションでは、それぞれの場合のレプリケーション エンジンの起動および停止方法について説明します。
サービスとして
Pervasive DataExchange (REPLSERV.EXE)は、Pervasive PSQL サーバーがインストールされているマシン上でサービスとして実行します。REPLSERV は Windows のサービス コントロール マネージャーの下で実行される単一の実行モジュールです。REPLSERV はデフォルトで、システムが LocalSystem アカウント下で起動する際に動作するよう設定されています。ほとんどのシステムでは、LocalSystem アカウント下で実行できます。ただし、サービスの[開始パラメーター]ダイアログでアカウントを変更することができます。
►レプリケーション サービスを開始するには
1 オペレーティング システムからサービス機能にアクセスします。
2 "Pervasive PSQL Replication" アイコンを選択します。
3 次のいずれかを実行します。
•[操作]、[開始]の順に選択します。
•アイコンをダブルクリックし、開いたダイアログの[サービスの状態]下の[開始]をクリックします。
•サービス アイコンを右クリックし、[開始]を選択します。
►レプリケーション サービスを停止するには
1 オペレーティング システムからサービス機能にアクセスします。
2 "Pervasive PSQL Replication" アイコンを選択します。
3 次のいずれかを実行します。
•[操作]、[停止]の順に選択します。
•サービス アイコンをダブルクリックし、開いたダイアログの[サービスの状態]下の[停止]をクリックします。
•アイコンを右クリックし、[停止]を選択します。
コンソール アプリケーションとして
Pervasive DataExchange エンジン(REPLSERV.EXE)は、Pervasive PSQL ワークグループ エンジンがインストールされている場合は、すべてのプラットフォームでコンソール アプリケーションとして実行されます。アプリケーションはタスクバーのシステム トレイにアイコン
として表示されます。
デフォルトでは、レプリケーション エンジンはシステム起動時に起動します。また、手動で起動することもできます。
►レプリケーション エンジンを手動で起動するには
1 オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはスタート画面から[Replication Engine]を選択します。
►コンソール アプリケーションとして実行中のレプリケーション エンジンを停止するには
1 Pervasive レプリケーション サービス アイコン
を右クリックします。
2 [エンジンを停止して終了]をクリックし終了します。
Pervasive Control Center から
►レプリケーション サービスを開始するには
1 まだ実行していない場合は PCC を起動します(オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはスタート画面から[Control Center および PSQL ドキュメント]を選択します)。
エンジン ブランチでは、赤いドット付きのレプリケーション アイコン
が表示され、レプリケーション エンジンが停止したことを示します。
2 Pervasive PSQL エクスプローラーでサービス ブランチを展開します。
3 Pervasive Replication を右クリックし、[サービスの開始]を選択します。
エンジン ブランチでは、緑色の矢印付きのレプリケーション アイコン
が表示され、レプリケーション エンジンが実行中であることを示します。
►レプリケーション サービスを停止するには
1 まだ実行していない場合は PCC を起動します(オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはスタート画面から[Control Center および PSQL ドキュメント]を選択します)。
エンジン ブランチでは、緑色の矢印付きのレプリケーション アイコン
が表示され、レプリケーション エンジンが実行中であることを示します。
2 Pervasive PSQL エクスプローラーで、サービスブランチを展開します。
3 Pervasive Replication を右クリックし、[サービスの停止]を選択します。
エンジン ブランチでは、赤いドット付きのレプリケーション アイコン
が表示され、レプリケーション エンジンが停止したことを示します。
DXAgent サービスの開始と停止
Pervasive DataExchange エージェントはサービスとして実行します。レプリケーション エンジンは PCC(Pervasive PSQL Control Center)からアクセスできます。このセクションでは、サービスとしてのエージェントの開始と停止および PCC からのエージェントの開始と停止について説明します。
サービスとして
Pervasive DataExchange (DXAGENT.EXE)は、Pervasive PSQL サーバーがインストールされているマシン上でサービスとして実行します。REPLSERV は Windows のサービス コントロール マネージャーの下で実行される単一の実行モジュールです。REPLSERV はデフォルトで、システムが LocalSystem アカウント下で起動する際に動作するよう設定されています。ほとんどのシステムでは、LocalSystem アカウント下で実行できます。ただし、サービスの[開始パラメーター]ダイアログでアカウントを変更することができます。
►DXAgent サービスを開始するには
1 オペレーティング システムからサービス機能にアクセスします。
2 "Pervasive DataExchange Agent" アイコンを選択します。
3 次のいずれかを実行します。
•[操作]、[開始]の順に選択します。
•サービス アイコンをダブルクリックし、開いたダイアログの[サービスの状態]下の[開始]をクリックします。
•サービス アイコンを右クリックし、[開始]を選択します。
►DXAgent サービスを停止するには
1 オペレーティング システムからサービス機能にアクセスします。
2 "Pervasive DataExchange Agent" アイコンを選択します。
3 次のいずれかを実行します。
•[操作]、[停止]の順に選択します。
•サービス アイコンをダブルクリックし、開いたダイアログの[サービスの状態]下の[停止]をクリックします。
•アイコンを右クリックし、[停止]を選択します。
メモ: DXAgent.exe はワークグループ エンジンと共にはインストールされません。
Pervasive Control Center から
►DXAgent サービスを開始するには
1 まだ実行していない場合は PCC を起動します(オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはスタート画面から[Control Center および PSQL ドキュメント]を選択します)。
2 Pervasive PSQL エクスプローラーで、サービスブランチを展開します。
3 Pervasive DX Agent を右クリックし、[サービスの開始]を選択します。
サービス ブランチでは、緑色の矢印付きのサービス アイコン
が表示され、DXAgent が実行中であることを示します。
►DXAgent サービスを停止するには
1 まだ実行していない場合は PCC を起動します(オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはスタート画面から[Control Center および PSQL ドキュメント]を選択します)。
2 Pervasive PSQL エクスプローラーで、サービスブランチを展開します。
3 Pervasive DX Agen を右クリックし、[サービスの停止]を選択します。
サービス ブランチでは、サービス アイコン表示が赤になり
、DXAgent が実行していないことを示します。
ODBC の基本概念
Pervasive PSQL は Microsoft 標準の ODBC データベース接続に対応しています。この標準に従って、アプリケーションはオペレーティング システムで定義されているデータ ソース名(DSN)を介してデータベースにアクセスする必要があります。
ODBC を使用してアクセスする Pervasive PSQL データベースは、それぞれデータベース エンジンと同じコンピューター上で使用可能なデータ ソース名(DSN)、また(可能な場合は)クライアント コンピューター上にほかの DSN を持っている必要があります。Pervasive ツールのみは例外で、クライアント コンピューター上の DSN を使わないでリモート データベースにアクセスすることができます。データベース エンジンと同じマシンに作成された DSN は、エンジン DSN と呼びます。クライアント マシン上に作成された DSN は、クライアント DSN と呼びます。
メモ: Btrieve のみからアクセスされる Pervasive PSQL データベースでは DSN は必要ありません。しかし、この場合、データベースは PCC で表示されず、PCC を使用して操作することはできません。Pervasive では、Btrieve からアクセスされるデータベースを含め、すべてのデータベースでデータ辞書ファイル(DDF)と DSN を使用することをお勧めします。これによりデータベースの操作が容易になります。
サーバーとクライアント
Pervasive PSQL サーバー エンジンまたはワークグループ エンジンには、クライアントのインストールが含まれています。このため、サーバー コンピューターからほかのサーバーにクライアントとして接続することができます。
Pervasive PSQL クライアントは、Pervasive PSQL サーバー エンジンがインストールされたリモート コンピューターに接続することができます。
データ ソース名
クライアント/サーバー構造では、各データセットにはよく知られている名前を付ける必要があります。DSN はデータセットに用いる既知の名前です。DSN の作成には一般的に 3 種類の方法があります。
•サーバー コンソールからエンジン DSN を作成します。ワークグループ エンジンはエンジン DSN のみを必要とします。
•クライアント コンピューターからリモートでエンジン DSN を作成します。
•各クライアント コンピューター上にクライアント DSN を作成します。
データベース名のコンポーネント
データベース名のコンポーネントは 2 つあります。Pervasive PSQL では内部データベース名(DBNAME)を使用して各データベースのデータ辞書ファイル(DDF)とデータ ファイルの場所を識別します。ODBC データ ソース名(DSN)エントリは 1 つの DBNAME のみを参照します。
同じ DBNAME を参照する複数の DSN を設定することもできます。サーバー上のデータ ファイルの物理的な場所が変更された場合、DBNAME のみを更新する必要があります。すべての DSN は変更されません。
Pervasive PSQL セキュリティ
Pervasive PSQL のセキュリティが有効なデータベースをレプリケートする場合、ユーザー名とパスワードを指定する必要があります。ユーザー名はデフォルトで Master です。これは変更することができません。レプリケーションのテンプレートをデザインする前に PCC でセキュリティを有効にしておきます。
メモ: Pervasive PSQL セキュリティを既にアクティブなデータベースに追加するには、セキュリティを追加する前にすべてのサイトでデータベースを非アクティブ化する必要があります。Pervasive PSQL セキュリティを(PCC を介して)追加したら、データベースを再度アクティブにする必要があります。
Pervasive PSQL セキュリティ下で Demodata を配置する
Pervasive PSQL では Btrieve アプリケーションにセキュリティ モデルが提供されています。ただし、元のデータベースにセキュリティが設定されていたとしても、DXDeploy によって作成されたアクティブなデータベースにはセキュリティがありません。必要であれば、レプリケーション データベースにもセキュリティを追加することができます。『
Pervasive DataExchange User's Guide』の
Pervasive PSQL セキュリティを参照してください。詳細については、『Pervasive PSQL
Advanced Operations Guide』で Pervasive PSQL セキュリティの章を参照してください。
『Getting Started with Pervasive DataExchange(Real-Time Backup Edition)』では、クラシック セキュリティ モデル下でサンプル データベースの Demodata を配置する方法を説明しています。データベース セキュリティ モデルまたは混合セキュリティ モデルを使用していて、セキュリティを保持したい場合、Demodata が配置できることを確認してください。
次の表で Demodata を配置するのに必要な高レベルの操作を説明します。サンプルの配置を行う前に、第 1 サイトとパートナー サイトの両方で適切な操作を実行してください。『
Getting Started with Pervasive DataExchange(Real-Time Backup Edition)』の
Demodata サンプル データベースを使った作業を参照してください。
表 2‑1 データベース セキュリティまたは混合セキュリティ下で Demodata を配置するのに必要な操作
レプリケーション サイト | データベース セキュリティ モデル | 混合セキュリティ モデル |
第 1 | •DefaultDB のデータ ファイルの場所に Demodata ディレクトリ(たとえば、<ドライブ>:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Pervasive Software\PSQL\Demodata)を追加します。 •DefaultDB のデータ ファイルの場所に、テンプレート ディレクトリ(たとえば、<インストール ディレクトリ>\Replication\Templates)を追加します。 •PCC の設定プロパティを使用して、サーバーのアクセス設定で[クライアント資格情報の入力要求]をオンに設定します。Pervasive PSQL コマンドライン ユーティリティ pvnetpass を使用すると同様のことが行えます。pvnetpass の詳細については、『Pervasive PSQL User's Guide』を参照してください。 •サンプルの配置処理中にログイン ダイアログが表示され、そこから DefaultDB にログインする必要があります。ユーザー名とパスワードを指定します。ログイン ダイアログで、[ユーザー名とパスワードを保存する]オプションを選択します。これにより、各テーブルをレプリケートするたびにログインする必要がなくなります。 •サンプルの配置処理が正常に完了したら、pvnetpass ユーティリティを使用して保存したユーザー名とパスワードを削除します。保存したユーザー名とパスワードを削除しない場合は、セキュリティ設定されているサイトのすべての Btrieve アプリケーションが DefaultDB に関連するすべてのデータベースにアクセスできることに注意してください。 | •DefaultDB のデータ ファイルの場所に Demodata ディレクトリ(たとえば、<ドライブ>:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Pervasive Software\PSQL\Demodata)を追加します。 •DefaultDB のデータ ファイルの場所に、テンプレート ディレクトリ(たとえば、<インストール ディレクトリ>\Replication\Templates)を追加します。 •PCC で DefaultDB のユーザーをクリックします。パブリック ユーザーを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。 •[権限]タブをクリックします。Public に ALL アクセス権を許可し、[OK]をクリックします。 •サンプルの配置処理が正常に完了したら、Public ユーザーのアクセス権を業務に適したものに戻します。 |
パートナー | •DefaultDB のデータ ファイルの場所に Demodata ディレクトリ(たとえば、C:\Demodata)を追加します。 | •DefaultDB のデータ ファイルの場所に Demodata ディレクトリ(たとえば、C:\Demodata)を追加します。 |
使用できるセキュリティの種類については、Pervasive PSQL マニュアル『Advanced Operations Guide』の「Pervasive PSQL のセキュリティ」の章を参照してください。