Data Synchronization 配置モデル
 
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Data Synchronization 配置モデル
Data Synchronization で使用できる配置モデルの概観
この章では、Data Synchronization で使用可能なさまざまな配置方法とオプションに関連する概念的な情報について説明します。この章では、それぞれの方法について段階的手順を含む説明も行います。
以下の項目が含まれます。
Data Synchronization 配置方法
DataExchange 実装のオプション
例を使った作業
Deployment Wizard を使用したレプリケーション配置
DXDeploy を使用する一方向の配置
DXDeploy を使用する双方向の配置
Data Synchronization 配置方法
Data Synchronization は、データベースの特性とビジネスのニーズに応じて、レプリケーションの配置方法を 2 つ用意しています。それは、一方向と双方向です。
最適な配置方法を決定するには、次の表を参考にしてください。この表には、データベースの特性と、それらのニーズに合う最適な配置方法が挙げられています。したがって、お使いのデータベースが最初の列に挙げられている特性を持っている場合、2 番目の列の対応する配置方法を選択することになります。
表 5‑1 Data Synchronization 配置方法
データベースの特性
配置方法
以下の 1 つまたは両方が必要な場合、
バックアップ コピーからデータを確実に復元できる、データ レプリケーションのソリューション。レプリケーションの方向は、1 つのマシンから別のマシン、または複数のマシンから 1 つのバックアップ マシンへの一方向である。
データのバックアップが行え、バックアップ サーバー上でレポートを実行できる、データ ポータルのソリューション。
一方向
以下の 1 つまたは両方に合致する場合、
データ同期ソリューション(双方向のレプリケーション)が必要。
高度な競合の処理は必要としない。つまり、レコードの競合は最新のタイムスタンプやその他の条件に基づいて列レベルで処理できる。
双方向
DataExchange 実装のオプション
配置方法で使用できる実装オプションは、Deployment Wizard と DXDeploy ユーティリティです。
DataExchange Deployment Wizard
DataExchange Deployment Wizard を使用して、一方向および双方向の配置方法を実装することができます。ウィザードは、レプリケーション データベースを配置するため、また必要であればレプリケーション スケジュールを作成するために必要な情報の入力を順々に案内します。ウィザードは、第 1 サイトで配置を行った場合、配置バンドルを作成します。このバンドルは、パートナー サイトで配置を完成させるために使用されます。ウィザードは、レプリケーション テンプレートのデザイン、レプリケートするデータベースのアクティブ化、テーブルの同期、初期レプリケーションの実行、および、レプリケーション スケジュールの設定を自動化します。
このリリースの DataExchange Deployment Wizard の詳細については、dpwizard を参照してください。
DataExchange DXDeploy ユーティリティ
DataExchange DXDeploy ユーティリティを使用して、一方向および双方向の配置方法を実装することができます。このコマンドライン ユーティリティは、データベースおよびレプリケーション環境についての固有の情報を含めるために作成しておいた XML 記述子ファイルから情報を読み取ります。ユーティリティを実行する際に、このファイルを引数として含めます。DXDeploy は XML 記述子ファイルを使用してレプリケーション テンプレートをデザインし、レプリケートするデータベースをアクティブにし、テーブルを同期化し、初期レプリケーションを実行します。
DataExchange には 2 つの異なる XML 記述子テンプレートが含まれているので、これを使用してご自身の XML 記述子ファイルを作成し、DXDeploy で使用することができます。DXDeploy が正しくデータをレプリケートするように、テンプレートを編集して必要な情報を含める必要があります。テンプレート ファイルをそのまま使用してご自身のデータを正しくレプリケートすることはできません。このリリースに含まれる XML 記述子テンプレートと DXDeploy がどのようにそれを使用するかの詳細については、dxdeploy を参照してください。
次に行うこと
もう、ご自身にとって最適な配置方法および実装オプションについての名案をお持ちのことでしょう。この後のセクションでは、各配置方法と現在使用できる実装オプションについて、手順を追った説明を行います。
次の表はこの章で説明する各配置方法と実装オプションの一覧です。またそれぞれの状況での実装方法の情報をどこで得られるかについても挙げてあります。
 
DataExchange の配置方法と実装オプション
手順の説明
一方向、Deployment Wizard を使用
一方向、DXDeploy を使用
DXDeploy を使用する一方向の配置を参照してください。
双方向、Deployment Wizard を使用
双方向、DXDeploy を使用
DXDeploy を使用する双方向の配置を参照してください。
例を使った作業
このセクションでは、多数の配置方法の例を示します。実行する必要のある手順は、データベースを配置した方法によって異なります。説明の最初の部分では、DXDeploy を使用して実行した配置で必要となる手順を説明します。
ヒント: この章の例に沿って操作する場合、その手順を実行する前に常にデータベースのコピーを作成してください。そうすれば、操作後にデータベースを元の状態に戻すことができます。さらに、例に沿って配置が完了したら、そのデータベースを保存しておく必要はありません。各配置が終わったら、レプリケーション ファイルとテンプレートを削除してデータベースを復旧するために、使用した配置方法に応じた手順を実行する必要があります。次の例では、第 1 サイトとパートナー サイトから配置済みのデータベースを削除する方法を示します。
DXDeploy を使用して配置したデータベースを削除する
DXDeploy を使用して配置したデータベースを削除するには以下の作業を行います。
1 両サイトのサンプル データベースを非アクティブ化する
2 第 1 サイトで Template Remover を実行する
3 第 1 サイトでファイルを削除する
4 パートナー サイトでデータベースとファイルを削除する
5 データベースのコピーを復元する
両サイトのサンプル データベースを非アクティブ化する
両サイトのサンプル データベースを非アクティブ化するには
1 第 1 サイトのマシンでコマンド プロンプトを開きます。
2 以下を入力します。
DXdeact DXDatabase
コマンドでは大文字小文字は区別されません。
3 Enter キーを押します。
コマンド プロンプトが再度表示されると、第 1 サイトのサンプルのデータベースは非アクティブ化されます。
4 パートナー サイトでコマンド プロンプトを開き、この手順を繰り返します。
第 1 サイトで Template Remover を実行する
第 1 サイトでサンプル データベースのテンプレートを削除するには
1 第 1 サイトで以下のどちらかを実行します。
オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはアプリ画面から[DX Template Remover]を選択します。
PCC で[DataExchange ]、[Template Remover]の順にクリックします。
テンプレート リムーバ ウィザードが起動し、初期ダイアログが表示されます。
2 次へ]をクリックします。
削除するテンプレートを選択する画面が表示されます。
3 テンプレート ペインで、[LOCAL:DXDATABASE]をクリックします。
4 DataExchange システム テーブルを削除する]を選択し、システム テーブル削除の警告メッセージで[はい]をクリックします。
5 DSN およびデータベース名を削除する]を選択し、[次へ]をクリックします。
ウィザードによってテンプレートが削除され、概要が表示されます。
6 閉じる]をクリックします。
第 1 サイトでファイルを削除する
第 1 サイトのサンプル データベース ファイルを削除するには
1 第 1 サイトで以下を削除します。
<データ ディレクトリ> の下の DataExchange ディレクトリ
<インストール ディレクトリ>\Replication\Templates\Dxdatabase フォルダー
パートナー サイトでデータベースとファイルを削除する
パートナー サイトのデータベース ファイルを削除するには
1 パートナー サイトで、PCC をまだ実行していない場合は起動します([スタート]メニューの Pervasive グループから[Control Center および PSQL ドキュメント ]を選択します)。
2 [エンジン]下のデータベースの一覧を展開します。
3 削除対象の <DSN> を右クリックし、次に[削除]をクリックします。
[DSN 削除の確認]ウィンドウが表示されます。このウィンドウは PCC で、[関連付けられている DSN エントリは常に削除されます。]オプション([ウィンドウ]メニューから[設定|全般の設定]を選択)がオフになっている場合にのみ表示されます。
4 <DSN> が選択したデータベース名で、オプションとして[データベース名を削除する]および[システム ファイルを削除する]が選択されていることを確認します。
5 次へ]をクリックします。
6 完了]をクリックします。
7 閉じる]をクリックします。
8 C:\<データ ディレクトリ> 下の DataExchange ディレクトリを削除します。
データベースのコピーを復元する
データベースのコピーを復元するには
1 第 1 サイトからレプリケーション ファイルをコピーする前に、データ ファイルのコピーを保存したフォルダーを開きます。
2 元のデータベースがあったフォルダーにファイルを移動するかコピーします。
この例では、ファイルが復元された場所は \PVSW\Demodata になります。
Designer を使用して配置したデータベースを削除する
DataExchange Designer は、現在は使用されていませんが、バージョン 5.10 より前の DataExchange に付属していたユーティリティです。DataExchange Designer を使って配置されたデータベースの削除が必要になる可能性があります。DataExchange Designer を使って配置されたデータベースの削除を完全に行うのに必要な作業は以下のとおりです。
1 両サイトのサンプル データベースを非アクティブ化する
2 第 1 サイトで Template Remover を実行する
3 パートナー サイトでデータベースとファイルを削除する
4 データベースのコピーを復元する
両サイトのサンプル データベースを非アクティブ化する
両サイトのサンプル データベースを非アクティブ化するには
この例では、DNS の値は Demodata です。
1 第 1 サイトで、DXdeact DSN を実行します。
2 パートナー サイトで DXdeact DSN を実行します。
第 1 サイトで Template Remover を実行する
第 1 サイトで Template Remover を実行するには
1 スタート]メニューの Pervasive グループから[DataExchangeTemplate Remover]を選択します。
テンプレート リムーバ ウィザードが起動し、初期ダイアログが表示されます。
2 次へ]をクリックします。
削除するテンプレートを選択する画面が表示されます。
3 テンプレート ペインで、LOCAL:DSN をクリックします。
この例では、DNS の値は Dxdatabase になります。
4 DataExchange システム テーブルを削除する]を選択し、削除を続行する警告メッセージで[はい]をクリックします。
5 DSN およびデータベース名を削除する]を選択し、[次へ]をクリックします。
ウィザードによってテンプレートが削除され、概要が表示されます。
6 閉じる]をクリックします。
パートナー サイトでデータベースとファイルを削除する
パートナー サイトのデータベース ファイルを削除するには
1 パートナー サイトのマシンで、第 1 サイトからレプリケーション ファイルをコピーしたフォルダーの内容を削除します。
この例では、フォルダーの場所は <ドライブ>:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Pervasive Software\PSQL\Demoata です。
2 再度 Demodata のサンプル データベースを使用する必要がある場合は、次の作業で復元します。
データベースのコピーを復元する
データベースのコピーを復元するには
1 第 1 サイトからレプリケーション ファイルをコピーする前に、データ ファイルのコピーを保存した一時フォルダーを開きます。
2 元のデータベースがあったフォルダーにファイルを移動するかコピーします。
この例では、ファイルが復元された場所は <ドライブ>:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Pervasive Software\PSQL\Demodata になります。
Deployment Wizard を使用したレプリケーション配置
Data Synchronization における配置は DataExchange Deployment Wizard を使用して実装することができます。Deployment Wizard は、第 1 サイトおよびパートナー サイトにレプリケーションを配置する段階的なウィザードです。また、これにはレプリケーション スケジュールを作成する方法も含まれます。Deployment Wizard は DataExchange コマンドライン ユーティリティ dxdeploy.exe の処理を自動化します。
Deployment Wizard にアクセスするには、Pervasive Control Center から[DataExchangeDeployment Wizard]を選択します。
開始の前に
DataExchange Deployment Wizard の使用を開始する前に、以下の配置属性を確認してください。これらの項目は Deployment Wizard で入力する必要があるので、配置するデータベースのこれらの項目についてメモを取っておくことをお勧めします。
プロジェクト名 - 特定のデータベースに対応します。"MyDB" という名前のデータベースをレプリケートするのが目的の場合、"MyDBProj" のようなプロジェクト名を付けることができます。
ネットワーク名 - レプリケーションに参加しているレプリケーション サイトのグループを表すために選択した名前です。
リリース名 - レプリケーション データベース デザインのバージョン番号に類似したものです。
DSN - レプリケーションのために配置されるデータ ファイルに関連付けるデータ ソース名(DSN)を指定します。DSN は各サイトで一意である必要があります。
データのディレクトリとファイル名 - レプリケーションに含めるデータ ファイルとディレクトリを指定します。
これらの属性の詳細については、『Getting Started with Pervasive DataExchange』の配置記述子ファイルの XML 属性を参照してください。
DXDeploy を使用する一方向の配置
このセクションでは、DXDeploy ユーティリティを使用したレプリケーション ソリューションの配置方法、および、EXPRESS.XML 記述子テンプレートを使用して XML 記述子ファイルを作成する方法を段階的に説明します。
この例のセッションを行うには 2 台のマシンが必要です。1 台のマシンには、第 1 サイトとして DataExchange をインストールしておく必要があります。もう 1 台のマシンには、パートナー サイトとして DataExchange をインストールしておく必要があります。
ここでは、以下の作業について説明します。
1 XML 記述子ファイルの作成
2 第 1 サイトでの DXDeploy の実行
3 テンプレートをパートナー サイトにコピー
4 パートナー サイトで DXDeploy を実行
メモ: このセクションでは、配置についてのみ説明し、レプリケーション スケジュールについては触れません。
開始の前に
この作業を実行する前に、『Getting Started with Pervasive DataExchange』で説明されているように第 1 サイトとパートナー サイトに Pervasive DataExchange をインストールしておく必要があります。
ヒント: この配置の例を試した後にデータベースを元の状態に復元できるよう、操作を始める前にデータベース ファイルのコピーを保存しておくことをお勧めします。
XML 記述子ファイルに必要な変更をもれなく行うため、以下の項目のメモを作成することをお勧めします。
2 つのデータベース サーバーの名前または IP アドレス
元のデータのルート パス
元のデータのディレクトリとファイル名
レプリケートされたデータのルート パス
注意: これから配置しようとするデータベースを使用するすべてのアプリケーションは、この配置方法を使用する前にシャット ダウンしておく必要があります。
XML 記述子ファイルの作成
XML 記述子ファイルを作成するには
1 XML 記述子テンプレート ファイル EXPRESS.XML をメモ帳のようなテキスト エディターで開くか、新規ファイルに以下の EXPRESS.XML テキストをコピーして貼り付けます。このファイルは \PVSW\Replication\Docs にあります。
ヒント: 以下の例で使用している XML 記述子テンプレート ファイルでは、変更する必要のある項目を斜体で表しています。また、手順説明に従って項目に指定する各入力を太字で表しています。
メモ: <!-- および --> タグはコメントを表し、DXDeploy はこれを無視します。テンプレート ファイル内のコメントは内容の説明ですから、変更または削除してもかまいません。
表示は次のようになります(コメント部分は実際は英語です)。
<?xml version="1.0"?>
<DXDeployment>
  <Configuration Project="DXProj" Network="DXNet" Release="1.0" Method="1-way">
 
<!--
明確な配置のためには以下の情報を知っている必要があります。
-2 つのデータベース サーバーの名前または IP アドレス
-元のデータのルート パス
-元のデータのディレクトリとファイル名
-データがレプリケートされる先のルート パス
-->
 
  <Sites>
    <First ServerName="this.hostname" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA">
 
<!--
<Files> にはデータ ファイルのパスを入力します。
 
Include および Exclude のパスには以下の条件があります。
相対パスは、<First> に指定した DataDirectory に相対します。
パスには(ディレクトリではなく)個々のファイルを指定することもできますし、ワイルドカードを使用することもできます。
パス内のサブディレクトリは自動的に含められません。
 
Include および Exclude のサブディレクトリはサポートされています。たとえば、次のようになります。
<Include Path="MoreData\dataFile.mkd" />
<Exclude Path="OtherData\*" />
-->
 
      <Files>
        <Include Path="*.mkd" />
        <Include Path="*.btr" />
        <Include Path="*.dat" />
 
<!--
DDF をレプリケートすることをお勧めします。詳細については、『User's Guide』を参照してください。
-->
 
        <Include Path="*.ddf" />
      </Files>
    </First>
 
    <Partner ServerName="remote.hostname" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA" />
  </Sites>
 </Configuration>
</DXDeployment>
注意: DXDeploy にデータを正常にレプリケートさせるためには、XML 記述子ファイルを変更して必要な情報を指定する必要があります。
2 EXPRESS.XMLEXP_1WAY.XML という名前で保存します。
テンプレート ファイルを別の名前で保存することにより、EXPRESS.XML テンプレート ファイルは変更されず再度使用することができます。このファイルは第 1 サイトのマシン上の任意の場所に保存することができます。説明を簡単にするために、この作業では C:\PVSW\Replication\Docs に保存したと仮定します。
ヒント: EXPRESS.XML が使用できない場合には、このファイルに含まれているテキストをコピーしてテンプレート記述子ファイルを作成してください。
Configuration Project
レプリケーション プロジェクトを構成するためには、まず DXDeploy が必要とする情報を入力します。この情報には、レプリケーション プロジェクト名、ネットワーク、およびリリースがあります。
新しく作成した EXP_1WAY.XML ファイルで、以下の行を探します。
<Configuration Project="DXProj" Network="DXNet" Release="1.0" Method="1-way">
1 Configuration Project エントリで、プロジェクト名を指定します。この名前は任意に決めることができますが、どのデータベースを含んでいるかを思い出しやすい名前を使うことをお勧めします。プロジェクト名の長さは全角半角いずれも 10 文字以内です。
たとえば、MyDB という名前のデータベースをレプリケートする場合、プロジェクト名は MyDBProj のようにします。この例ではこの名前を使用することにして、DXProjMyDBProj に変更します。行は次のようになります。
<Configuration Project="MyDBProj" Network="DXNet" Release="1.0" Method="1-way">
2 次のエントリは、レプリケーション ネットワーク名です。この名前は、レプリケーションに参加するサイトのグループを表します。ネットワーク名の長さは全角半角いずれも 10 文字以内です。
たとえば、レプリケーション ネットワークに含まれるサイトが営業部のサイトである場合は、ネットワーク名を sales net とします。例でもこれを使用することにして、DXNetsales net に変更します。行は次のようになります。
<Configuration Project="MyDBProj" Network="sales net" Release="1.0" Method="1-way">
3 このレプリケーション デザインのリリース名を入力します。リリースは、レプリケーション データベース デザインのためのバージョン番号のようなものです。たとえば、最初のデザインはリリース 1.0 です。このデータベースの次のデザインは 2.0 というようにしていきます。リリース名の長さは半角英数 8 文字以内です。
この例では、このレプリケーション データベースの最初のデザインであるため、リリース名を 1.0 とします。この例を使用すると、行は次のようになります。
<Configuration Project="MyDBProj" Network="sales net" Release="1.0" Method="1-way">
4 このデザインで使用するレプリケーション方法を入力します。選択する方法はデータベースによって異なります。DXDeploy で正しくレプリケートできるのは、一方向または双方向の方法のみです。使用すべき方法がわからない場合は、Data Synchronization 配置方法の表でデータベースの性質と対応する配置方法を調べてください。
この例では一方向の配置を説明するので、1-way のままにしておきます。この例では次のようになります。
<Configuration Project="MyDBProj" Network="sales net" Release="1.0" Method="1-way">
Sites - First ServerName
次に、DXDeploy が必要とする FisrtServerName 情報を入力します。この情報には、第 1 サイト マシンの名前、レプリケーション デザインに関連付ける DSN、およびレプリケートするデータのディレクトリの場所が含まれます。
<First ServerName="this.hostname" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA">
1 First ServerName エントリに第 1 サイトのマシンの名前または IP アドレスを指定します。
たとえば、第 1 サイトの名前が SiteA の場合、this.hostnameSiteA に変更します。行は次のようになります。
<First ServerName="SiteA" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA">
メモ: "Localhost" はマシン名として認められません。
2 DSN エントリで、DXDeploy にレプリケーション データベースと関連付けさせたいデータ ソース名(DSN)を指定します。
たとえば、レプリケートするデータベースに営業部のすべてのデータが含まれている場合、DSN に SalesDB という名前を付けます。この例では、DXDatabaseSalesDB に変更します。行は次のようになります。
<First ServerName="SiteA" DSN="SalesDB" DataDirectory="C:\MYDATA">
3 DataDirectory エントリには、データベースが存在する First ServerName に指定したマシン上のディレクトリを指定します。言い換えると、第 1 サイト上のデータ ファイルのルート ディレクトリのパスです。
たとえば、データベースの場所は第 1 サイト マシンの C:\CompanyData\SalesData とします。この例ではこれを使用することにして、C:\MYDATAC:\CompanyData\SalesData に変更します。行は次のようになります。
<First ServerName="SiteA" DSN="SalesDB" DataDirectory="C:\CompanyData\SalesData">
Files
次は、データベース内のテーブルでレプリケーション デザインに含めるものと含めないものを指定する必要があります。簡単に言うと、レプリケートしたいデータとレプリケートしないデータを指定します。
ここに挙げた Include Path エントリは、すべてが必要なわけではありません。単に DXDeploy が受け入れるファイル形式を示しただけです。テンプレートには以下の例が含まれています。
<Include Path="*.mkd" />
<Include Path="*.btr" />
<Include Path="*.dat" />
<Include Path="*.ddf" />
1 まず、お使いのデータベースで使用できないファイル形式への例を削除します。
使用している Sales データベースは Pervasive PSQL Control Center でデータベースの作成ウィザードを使用して作成されており、データ ファイルの拡張子は .mkd または .ddf です。この例の場合、<Include Path="*.dat" /> および <Include Path="*.btr" /> は削除します。これらのエントリは次の例では 2 番目と 3 番目のエントリに該当します。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="*.btr" />
  <Include Path="*.dat" />
  <Include Path="*.ddf" />
2 ワイルドカード文字を使用することにより、レプリケーションに含めるファイルのリストに DataDirectory パスにあるすべての .mkd および .ddf ファイルを含めることができます。
データベースにはデータ辞書ファイル(DDF)があるため、<Include Path="*.ddf" /> 行はそのまま残します。一般的に、バックアップを作成する際に DDF をレプリケートしたいと考えます。DXdeploy が作成した DSN は、データベースの DDF を使用しません。DXDeploy はレプリケーションで使用するための独自の DDF を作成します。Files の選択は次のようになります。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="*.ddf" />
3 Include Path ステートメントは、既に指定した DataDirectory への相対パスで、繰り返して指定することはできません。つまり、C:\CompanyData\SalesData\ ディレクトリの下のファイルのみが含まれます。サブディレクトリは、特別に追加しない限り自動的に除外されます。このファイルのコメント セクションでは DataDirectory 以外の場所のファイルを含めたり除外したりする 2 つの例を提供しています。
  <Include Path="MoreData\dataFile.mkd" />
  <Exclude Path="OtherData\*" />
それでは、例として SalesReports という名前のサブディレクトリを追加します。<Include Path="MoreData\dataFile.mkd" /> を <Include Path="SalesReports\*" /> に変更し、Files セクションに追加します。Files セクションは、次のようになります。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="*.ddf" />
  <Include Path="SalesReports\*" />
4 Exclude Path ステートメントは、Include Path ステートメントとまったく同様に、既に指定した DataDirectory への相対パスです。レプリケーション デザインからファイルを削除するには、例にある <Exclude Path="OtherData\*" /> ステートメントを使用します。
たとえば、追加したばかりの SalesReports サブディレクトリにある Q1Rept という名前のファイルを除外したい場合は、<Exclude Path="OtherData\*" /> を <Exclude Path="SalesReports\Q1Rept.mkd" /> に変更します。Files セクションは次のようになります。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="*.ddf" />
  <Include Path="SalesReports\*" />
  <Include Path="SalesReports\Q1Rept.mkd" />
もう 1 つの除外の例は leads テーブルを Sales データベースのレプリケーション デザインから除外するものです。ステートメントは、指定した DataDirectory への相対パスとなるため、<Exclude Path="leads.mkd" /> を記述子ファイルに追加します。Files セクションは次のようになります。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="*.ddf" />
  <Include Path="SalesReports\*" />
  <Include Path="SalesReports\Q1Rept.mkd" />
  <Include Path="leads.mkd" />
次の例では、絶対パスを使用した Include Path ステートメントの使用法を示します。DataExchange は絶対パスの使用をサポートするため、DataDirectory に指定した場所以外のテーブルを追加することができます。絶対パスは、指定する場合、すべて同じドライブ文字で始める必要があり、これは DataDirectory で指定したドライブ文字と同じである必要があることに注意してください。
この例では、<Include Path="C:\Employee\SalesRep\sample.mkd" /> を記述子ファイルに追加します。このステートメントでは、DataDirectory に指定したのとは異なる C:\Employee\SalesRep にある sample.mkd という名前のテーブルを含めます。Files セクションは次のようになります。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="*.ddf" />
  <Include Path="SalesReports\*" />
  <Include Path="SalesReports\Q1Rept.mkd" />
  <Include Path="leads.mkd" />
  <Include Path="C:\Employee\SalesRep\sample.mkd"/>
Sites - Partner ServerName
次に、Partner ServerName 情報を入力します。この情報には、パートナー サイトのマシン名または IP アドレス、レプリケーション デザインに関連付ける DSN、およびレプリケートするデータのディレクトリの場所が含まれます。
<Partner ServerName="remote.hostname" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA" />
1 パートナー サイトのマシン名または IP アドレスを指定します。
たとえば、パートナー サイトのマシン名が SiteB の場合、remote.hostnameSiteB に変更します。エントリは次のようになります。
<Partner ServerName="SiteB" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA" />
2 DSN エントリで、レプリケーション データベースと関連付けたいデータ ソース名(DSN)を指定します。
この例では、DSN="DXDatabase" を DSN="SalesDB" に変更します。行は次のようになります。
<Partner ServerName="SiteB" DSN="SalesDB" DataDirectory="C:\MYDATA" />
3 パートナー サイト上のデータ ファイルのルート ディレクトリへの絶対パスを指定します。
この例では、Partner Servername の行で DataDirectory="C:\MYDATA" を DataDirectory="C:\CompanyData\SalesData" に変更します。
この行は次のようになります。
<Partner ServerName="SiteB" DSN="SalesDB" DataDirectory="C:\CompanyData\SalesData" />
4 すべての変更を終えたら、必ずファイルを保存してください。
第 1 サイトでの DXDeploy の実行
第 1 サイトで DXDeploy を実行するには
1 第 1 サイトでコマンド プロンプトを開き、以下を入力します。
DXDeploy C:\PVSW\Replication\Docs\EXP_1WAY.XML
コマンドでは大文字小文字は区別されません。
2 Enter キーを押します。
DXDeploy が実行されるにつれ、一定の動作を完了すると画面に高レベルなステータス メッセージを表示します。配置に成功した場合、以下のメッセージが表示されます。
CreateDSN 操作を開始しています. . .
Design 操作を開始しています. . .
Activate 操作を開始しています. . .
アクティブ化を完了し、現在はテーブルを同期させています. . .
デフォルトでは、DXDeploy からの詳細なメッセージは dxdeploy.log に書き込まれ、画面には表示されません。このログ ファイルは <インストール ディレクトリ>\Replication\LogFiles フォルダーにあります。詳細メッセージを画面に表示したい場合は、DXDeploy の実行時に、/LOGFILE= オプションを使用してください。
3 たとえば、次のように入力します。
DXDeploy /LOGFILE= C:\PVSW\Replication\Docs\EXP_1WAY.XML
DXDeploy が完了すると、コマンド プロンプトが再度表示されます。DXDeploy ログ ファイルをチェックして DXDeploy が完了したかどうかを知ることもできます。ログ ファイルの最後には、「すべての配置操作が正常に完了しました。」というメッセージが表示されます。
4 状況により、まだ実行していない場合は PCC を起動します(オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはスタート画面から[Control Center および PSQL ドキュメント]を選択します)。
5 Pervasive PSQL エクスプローラーで[エンジン]の下にある SalesDB ブランチを展開します。SalesDB がデータベースとして一覧に表示され、レプリケーション ノードに A アイコンが表示されていることに注目してください。これは、データベースがアクティブであることを示しています。
図 5‑1 第 1 サイトでアクティブにされた SalesDB データベース
テンプレートをパートナー サイトにコピー
テンプレートをパートナー サイトにコピーするには
1 DXDeploy が第 1 サイトで完了したら、SalesData ディレクトリを \PVSW\Replication\Templates\SalesDB からパートナー サイトの C:\CompanyData にコピーします。
メモ: ここで使用する例では、データ ファイルは相対パスと絶対パスの両方を使用しているので注意してください。ファイルをコピーする際、DataDirectory に指定した場所以外にあるファイルは絶対パスを含める必要があります。ファイルのコピー先については『Getting Started with Pervasive DataExchange』のファイルのコピーを参照してください。
ヒント: DXDeploy 配置を使用する場合、テンプレートはデータベース ファイルのコピーから成ります。これらのファイルはすべて C:\PVSW\Replication\Templates ディレクトリにあります。
パートナー サイトで DXDeploy を実行
パートナー サイトで DXDeploy を実行するには
1 パートナー サイトでコマンド プロンプトを開きます。
2 コマンド プロンプトで、以下のように入力します。
DXDeployC:\CompanyData\SalesData\EXP_1WAY.XML
コマンドでは大文字小文字は区別されません。
3 Enter キーを押します。
DXDeploy は一定の動作を完了すると画面に高レベルなステータス メッセージを表示します。配置に成功した場合、以下のメッセージが表示されます。
CreateDSN 操作を開始します. . .
Design 操作を開始します. . .
Activate 操作を開始します. . .
デフォルトでは、DXDeploy からの詳細なメッセージは dxdeploy.log に書き込まれ、画面には表示されません。DXDeploy が完了すると、コマンド プロンプトが再度表示されます。DXDeploy ログ ファイルをチェックして DXDeploy が完了したかどうかを知ることもできます。ログ ファイルの最後には、「すべての配置操作が正常に完了しました。」というメッセージが表示されます。
DXDeploy がパートナー サイトで完了すると、第 1 サイトとの初期レプリケーションが実行されます。このレプリケーションでは、第 1 サイトと同一になるよう、データをパートナー サイトに置きます。
メモ: データベースのサイズや接続の帯域幅によって、最初のレプリケーションに数分から数時間かかる場合があります。
ヒント: 作成したばかりの配置したデータベースを削除する手順については、例を使った作業および DXDeploy を使用して配置したデータベースを削除するを参照してください。
DXDeploy を使用する双方向の配置
このセクションでは、DXDeploy ユーティリティを使用したレプリケーションのためのデータベースの配置方法について高レベルの説明を行います。このセクションでは、サンプル データベース TRACKER を例として使用します。TRACKER は DataExchenge のインストールで提供されます。
この例のセッションを行うには 2 台のマシンが必要です。1 台のマシンには、第 1 サイトとして DataExchange をインストールしておく必要があります。もう 1 台のマシンには、パートナー サイトとして DataExchange をインストールしておく必要があります。
ここでは、以下の作業について説明します。
1 XML 記述子ファイルの作成
2 第 1 サイトでの DXDeploy の実行
3 テンプレートをパートナー サイトにコピー
4 パートナー サイトで DXDeploy を実行
このセクションはレプリケーション スケジュールの設定を除外しています。TRACKER の配置は一例であり、レプリケーション スケジュールの設定は必要ではないためです。
開始の前に
この作業を実行する前に、『Getting Started with Pervasive DataExchange』で説明されているように第 1 サイトとパートナー サイトに Pervasive DataExchange をインストールしておく必要があります。
ヒント: この配置の例を試した後にデータベースを元の状態に復元できるよう、操作を始める前にデータベース ファイルのコピーを保存しておくことをお勧めします。
XML 記述子ファイルに必要な変更をもれなく行うため、以下の項目のメモを作成することをお勧めします。
2 つのデータベース サーバーの名前または IP アドレス
元のデータのルート パス
元のデータのディレクトリとファイル名
レプリケートされたデータのルート パス
注意: これから配置しようとするデータベースを使用するすべてのアプリケーションは、この配置方法を使用する前にシャット ダウンしておく必要があります。
XML 記述子ファイルの作成
XML 記述子ファイルを作成するには
1 XML 記述子テンプレート ファイル CUSTOM.XML をテキスト エディターで開くか、新規ファイルに以下の CUSTOM.XML テキストをコピーして貼り付けます。このファイルは \PVSW\Replication\Docs にあります。
ヒント: 以下の例で使用している XML 記述子テンプレート ファイルでは、変更する必要のある項目を斜体で表しています。また、手順説明に従って項目に指定する各入力を太字で表しています。
メモ: <!-- および --> タグはコメントを表し、DXDeploy はこれを無視します。テンプレート ファイル内のコメントは内容の説明ですから、変更または削除してもかまいません。
表示は次のようになります(コメント部分は実際は英語です)。
<?xml version="1.0"?>
<DXDeployment>
 
<!--
双方向 Data Synchronization 配置のために、配置方法を "2-way" に変更します。
-->
 
  <Configuration Project="DXProj" Network="DXNet" Release="1.0" Method="1-way">
 
<!--
<Sites> には、第 1 サイトおよびパートナー サイトのホスト名または IP アドレスを入力します。"localhost" は入力できません。DataDirectory に現在第 1 サイトでデータを含むディレクトリを指定します。これはパートナー サイトでデータ ファイルを含むディレクトリになります。
-->
 
    <Sites>
      <First ServerName="this.hostname" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA">
 
<!--
<Files> にはデータ ファイルのパスを入力します。
Include および Exclude のパスには以下の条件があります。
相対パスは、<Sites> に指定した DataDirectory に相対します。
絶対パスはすべて同じドライブ文字で始める必要があり、これは DataDirectory で指定したドライブ文字と同じである必要があります。
サイトが同じサーバーに存在する場合、絶対パスは使用できません。
パスには(ディレクトリではなく)個々のファイルを指定することもできますし、ワイルドカードを使用することもできます。
パスは繰り返されません(サブディレクトリは含まれません)。
Include および Exclude のサブディレクトリはサポートされています。下に例を示します。
-->
 
        <Files>
          <Include Path="*.mkd" />
          <Include Path="MoreData\dataFile.dat" />
          <Exclude Path="DontNeed.dat" />
          <Include Path="C:\OtherDir\*" />
          <Exclude Path="C:\OtherDir\Temp*" />
 
<!--
DDF の変更はレプリケートされますが、パートナー データベースのスキーマで自動的に有効にはなりません。
-->
 
          <Include Path="*.ddf" />
        </Files>
      </First>
 
      <Partner ServerName="remote.hostname" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA" />
<!--
<Files> は <Partner> には適用されず、<First> が使用されます。
-->
 
    </Sites>
  </Configuration>
 
<!--
オプションで、除外する操作を削除することができます。空の <Actions> セクションは、この配置記述子のみを許可します。Actions セクションはリストの最後から削除することができます。たとえば、Activate を削除、または Activate および Design を削除します。
-->
 
  <Actions>
    <CreateDSN />
    <Design />
    <Activate />
  </Actions>
</DXDeployment>
注意: DXDeploy にデータを正常にレプリケートさせるためには、XML 記述子ファイルを変更して必要な情報を指定する必要があります。
2 CUSTOM.XML を CUST_2WAY.XML として保存します。
このファイルは第 1 サイトのマシン上の任意の場所に保存することができます。説明を簡単にするために、この作業では C:\PVSW\Replication\Docs に保存したと仮定します。
ヒント: CUSTOM.XML が使用できない場合には、このファイルに含まれているテキストをコピーしてテンプレート記述子ファイルを作成してください。
Configuration Project
レプリケーション プロジェクトを構成するためには、まず DXDeploy が必要とする情報を入力します。この情報には、レプリケーション プロジェクト名、ネットワーク、およびリリースがあります。
新しく作成した CUST_2WAY.XML ファイルで、以下の行を探します。
<Configuration Project="DXProj" Network="DXNet" Release="1.0" Method="1-way">
1 Configuration Project エントリで、プロジェクト名を指定します。この名前は任意に決めることができますが、どのデータベースを含んでいるかを思い出しやすい名前を使うことをお勧めします。プロジェクト名の長さは全角半角いずれも 10 文字以内です。
たとえば、MyDB という名前のデータベースをレプリケートする場合、プロジェクト名は MyDBProj のようにします。この例ではこの名前を使用することにして、DXProjMyDBProj に変更します。行は次のようになります。
<Configuration Project="MyDBProj" Network="DXNet" Release="1.0" Method="1-way">
2 次のエントリは、レプリケーション ネットワーク名です。この名前は、レプリケーションに参加するサイトのグループを表します。ネットワーク名の長さは全角半角いずれも 10 文字以内です。
たとえば、レプリケーション ネットワークに含まれるサイトが管理部門のサイトである場合は、ネットワーク名を admin net とします。例でもこれを使用することにして、DXNetadmin net に変更します。行は次のようになります。
<Configuration Project="MyDBProj" Network="admin net" Release="1.0" Method="1-way">
3 このレプリケーション デザインのリリース名を入力します。リリースは、レプリケーション データベース デザインのためのバージョン番号のようなものです。たとえば、最初のデザインはリリース 1.0 です。このデータベースの次のデザインは 2.0 というようにしていきます。リリース名の長さは半角英数 8 文字以内です。
この例では、このレプリケーション データベースの最初のデザインであるため、リリース名を 1.0 とします。この例を使用すると、行は次のようになります。
<Configuration Project="MyDBProj" Network="admin net" Release="1.0" Method="1-way">
4 このデザインで使用するレプリケーション方法を入力します。選択する方法はデータベースによって異なります。DXDeploy で正しくレプリケートできるのは、一方向または双方向の方法のみです。使用すべき方法がわからない場合は、Data Synchronization 配置方法の表でデータベースの性質と対応する配置方法を調べてください。
この例では、双方向の配置を説明するので、1-way エントリを 2-way に変更します。この例では次のようになります。
<Configuration Project="MyDBProj" Network="admin net" Release="1.0" Method="2-way">
Sites - First ServerName
次に、DXDeploy が必要とする FisrtServerName 情報を入力します。この情報には、第 1 サイト マシンの名前、レプリケーション デザインに関連付ける DSN、およびレプリケートするデータのディレクトリの場所が含まれます。
<First ServerName="this.hostname" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA">
1 First ServerName エントリに第 1 サイトのマシンの名前または IP アドレスを指定します。
たとえば、第 1 サイトの名前が SiteA の場合、this.hostnameSiteA に変更します。行は次のようになります。
<First ServerName="SiteA" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA">
メモ: "Localhost" はマシン名として認められません。
2 DSN エントリで、DXDeploy にレプリケーション データベースと関連付けさせたいデータ ソース名(DSN)を指定します。
この例では Tracker データベースを使用するため、DSN 名に TrackerDB と入力します。この例では、DXDatabaseTrackerDB に変更します。行は次のようになります。
<First ServerName="SiteA" DSN="TrackerDB" DataDirectory="C:\MYDATA">
3 DataDirectory エントリには、データベースが存在する First ServerName に指定したマシン上のディレクトリを指定します。言い換えると、第 1 サイト上のデータ ファイルのルート ディレクトリのパスです。
たとえば、Tracker データベースが第 1 サイト マシンの <インストール ディレクトリ>\Replication\Demodb にあるとします。この例ではこれを使用することにして、C:\MYDATAC:\PVSW\Replication\Demodb に変更します。行は次のようになります。
<First ServerName="SiteA" DSN="TrackerDB" DataDirectory="C:\PVSW\Replication\Demodb">
Files
次は、データベース内のテーブルでレプリケーション デザインに含めるものと含めないものを指定する必要があります。簡単に言うと、レプリケートしたいデータとレプリケートしないデータを指定します。
ここに挙げた Include Path および Exclude Path エントリはすべてが必要なわけではありません。単に、Include Path および Exclude Path ステートメントの構成例を示しただけです。テンプレートには以下の例が含まれています。
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="MoreData\dataFile.dat" />
  <Exclude Path="DontNeed.dat" />
  <Include Path="C:\OtherDir\*" />
  <Exclude Path="C:\OtherDir\Temp*" />
1 まず、.mkd ファイルをデータベースに含めます。ワイルドカード(*)文字を使用することにより、1 つのステートメントを使用するだけで DataDirectory パス内のすべての .mkd ファイルを含めることができます。
使用している Tracker データベースは SQL データベースであるため、データ ファイルには .mkd ファイル拡張子が付いています。この例では、<Include Path="*.mkd" /> ステートメントをそのまま残して、すべての Tracker データ ファイルを含めます。Files の選択は次のようになります。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="MoreData\dataFile.dat" />
  <Exclude Path="DontNeed.dat" />
  <Include Path="C:\OtherDir\*" />
  <Exclude Path="C:\OtherDir\Temp*" />
2 指定した DataDirectory パスのサブディレクトリにあるファイルで、含めたいもの、または除外したいもののパスとファイル名を指定します。
たとえば、C:\PVSW\Replication\Demodb\Misc サブディレクトリがあり、その中に misc_file1.dat、misc_file2.dat、および misc_file3.dat があるとします。misc_file3.dat を除くすべてのファイルを含めたいとします。<Include Path="MoreData\dataFile.dat" /> を <Include Path="Misc\*.dat" /> に変更します。次に <Exclude Path="DontNeed.dat" /> を <Exclude Path="Misc\misc_file3.dat" /> に変更します。エントリはこのようになります。
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="Misc\*.dat" />
  <Include Path="Misc\misc_file3.dat" />
もう 1 つの例は、指定した DataDirectory パス以外にあるデータ、または絶対パス位置にあるデータを含めたり除外したりします。言い換えると、レプリケートしたいデータが C:\PVSW\Replication\Demodb にはなく、C:\Archive にあります。DataExchange は絶対パスの使用をサポートするため、DataDirectory に指定した場所以外のテーブルを追加することができます。絶対パスは、指定する場合、すべて同じドライブ文字で始める必要があり、これは DataDirectory で指定したドライブ文字と同じである必要があることに注意してください。
たとえば、この場所(C:\Archive)にある ファイル C:\Archive\History.dat をレプリケーション デザインから除外するとします。まず、<Include Path="C:\OtherDir\*" /> を <Include Path="C:\Archive\*.dat" /> に変更します。次に、<Exclude Path="C:\OtherDir\Temp*" /> を <Exclude Path="C:\Archive\History.dat" /> に変更します。Files セクションは次のようになります。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="Misc\*.dat" />
  <Include Path="Misc\misc_file3.dat" />
  <Include Path="C:\Archive\*.dat" />
  <Include Path="C:\Archive\History.dat" />
3 レプリケートするデータ辞書ファイルへのパスを指定します。
TRACKER にはデータ辞書ファイル(DDF)があるため、<Include Path="*.ddf" /> 行はそのまま残します。一般的に、バックアップを作成する際に DDF をレプリケートしたいと考えます。DXDeploy が作成した DSN は、TRACKER の DDF を使用しません。DXDeploy はレプリケーションで使用するための独自の DDF を作成します。完成した Files セクションはこのようになります。
<Files>
  <Include Path="*.mkd" />
  <Include Path="Misc\*.dat" />
  <Include Path="Misc\misc_file3.dat" />
  <Include Path="C:\Archive\*.dat" />
  <Include Path="C:\Archive\History.dat" />
  <Include Path="*.ddf" />
Sites - Partner ServerName
次に、Partner ServerName 情報を入力します。この情報には、パートナー サイトのマシン名または IP アドレス、レプリケーション デザインに関連付ける DSN、およびレプリケートするデータのディレクトリの場所が含まれます。
<Partner ServerName="remote.hostname" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA" />
1 パートナー サイトのマシン名または IP アドレスを指定します。
たとえば、パートナー サイトのマシン名が SiteB の場合、remote.hostnameSiteB に変更します。エントリは次のようになります。
<Partner ServerName="SiteB" DSN="DXDatabase" DataDirectory="C:\MYDATA" />
2 DSN エントリで、レプリケーション データベースと関連付けたいデータ ソース名(DSN)を指定します。
この例では、DSN="DXDatabase" を DSN="TrackerDB" に変更します。行は次のようになります。
<Partner ServerName="SiteB" DSN="TrackerDB" DataDirectory="C:\MYDATA">
3 パートナー サイト上のデータ ファイルのルート ディレクトリへの絶対パスを指定します。
この例では、Partner Servername の行で DataDirectory="C:\MYDATA" を DataDirectory="C:\PVSW\Replication\Demodb" に変更します。
この行は次のようになります。
<Partner ServerName="SiteB" DSN="TrackerDB" DataDirectory="C:\PVSW\Replication\Demodb" />
Actions
オプションで、1 つまたは複数の Action ステートメントを削除することにより、DXDeploy が開始または省略する動作を指定することができます。重要なことは、これらのステートメントは、下から上の順にしか削除できないことです。言い換えると、<Activate /> を削除しないで <Design /> を削除することはできません。そうした場合、DXDeploy は正常に実行されません。
  <CreateDSN />
  <Design />
  <Activate />
メモ: Action ステートメントをすべて削除した場合は、すべての Action ステートメントが実行されます。
1 実行可能なすべての操作を行うには、Actions セクションは次のようにします。
<Actions>
  <CreateDSN />
  <Design />
  <Activate />
</Actions>
また、すべての操作を実行するためには、このセクション全体を削除することもできます。
2 すべての変更を終えたら、必ずファイルを保存してください。
第 1 サイトでの DXDeploy の実行
第 1 サイトで DXDeploy を実行するには
1 第 1 サイトでコマンド プロンプトを開きます。
2 コマンド プロンプトで、以下のように入力します。
DXDeploy C:\PVSW\Replication\Docs\CUST_2WAY.XML
コマンドでは大文字小文字は区別されません。
3 Enter キーを押します。
DXDeploy は一定の動作を完了すると画面に高レベルなステータス メッセージを表示します。配置に成功した場合、以下のメッセージが表示されます。
CreateDSN 操作を開始しています. . .
Design 操作を開始しています. . .
Activate 操作を開始しています. . .
アクティブ化を完了し、現在はテーブルを同期させています. . .
デフォルトでは、DXDeploy からの詳細なメッセージは dxdeploy.log に書き込まれ、画面には表示されません。このログ ファイルは <インストール ディレクトリ>\Replication\LogFiles フォルダーにあります。詳細メッセージを画面に表示したい場合は、DXDeploy の実行時に、/LOGFILE= オプションを使用してください。たとえば、DXDeploy /LOGFILE= CUST_2WAY.XML のように指定します。(等号の後には空白文字があります。)
DXDeploy が完了すると、コマンド プロンプトが再度表示されます。DXDeploy ログ ファイルをチェックして DXDeploy が完了したかどうかを知ることもできます。ログ ファイルの最後には、「すべての配置操作が正常に完了しました。」というメッセージが表示されます。
4 Pervasive Control Center(PCC)を開いて Pervasive PSQL エクスプローラーでエンジンの下の TrackerDB ブランチを開くこともできます。TrackerDB がデータベースとして一覧に表示され、レプリケーション ノードに A アイコンが表示されていることに注目してください。これは、データベースがアクティブであることを示しています。
図 5‑2 第 1 サイトでアクティブにされた TrackerDB
テンプレートをパートナー サイトにコピー
テンプレートをパートナー サイトにコピーするには
1 DXDeploy が第 1 サイトで完了したら、DemoDB ディレクトリを C:\PVSW\Replication\Templates\TrackerDB から、パートナー サイトの C:\PVSW\Replication にコピーします。
ここで使用する例では、データ ファイルは相対パスと絶対パスの両方を使用しているので注意してください。ファイルをコピーする際、DataDirectory に指定した場所以外にあるファイルは絶対パスを含める必要があります。ファイルのコピー先については『Getting Started with Pervasive DataExchange』のファイルのコピーを参照してください。
メモ: DXDeploy 配置を使用する場合、テンプレートはデータベース ファイルのコピーから成ります。これらのファイルはすべて <インストール ディレクトリ>\Replication\Templates ディレクトリにあります。
パートナー サイトで DXDeploy を実行
パートナー サイトで DXDeploy を実行するには
1 パートナー サイトでコマンド プロンプトを開きます。
2 コマンド プロンプトで、以下のように入力します。
DXDeploy C:\PVSW\Replication\DemoDB\CUST_2WAY.XML
コマンドでは大文字小文字は区別されません。
3 Enter キーを押します。
DXDeploy は一定の動作を完了すると画面に高レベルなステータス メッセージを表示します。配置に成功した場合、以下のメッセージが表示されます。
CreateDSN 操作を開始します. . .
Design 操作を開始します. . .
Activate 操作を開始します. . .
デフォルトでは、DXDeploy からの詳細なメッセージは dxdeploy.log に書き込まれ、画面には表示されません。DXDeploy が完了すると、コマンド プロンプトが再度表示されます。DXDeploy ログ ファイルをチェックして DXDeploy が完了したかどうかを知ることもできます。ログ ファイルの最後には、「すべての配置操作が正常に完了しました。」というメッセージが表示されます。
DXDeploy がパートナー サイトで完了すると、第 1 サイトとの初期レプリケーションが実行されます。このレプリケーションでは、第 1 サイトと同一になるよう、データをパートナー サイトに置きます。
メモ: データベースのサイズや接続の帯域幅によって、最初のレプリケーションに数分から数時間かかる場合があります。
ヒント: 作成したばかりの配置したデータベースを削除する手順については、例を使った作業および DXDeploy を使用して配置したデータベースを削除するを参照してください。