PSQL v13 SP1 の新機能
新機能および変更された機能の概要
以下のセクションでは、PSQL v13 SP1 の一般リリース、バージョン 13.10 における新機能と旧バージョンからの変更点を説明しています。
最新バージョンは、
弊社 Web サイトからダウンロードできます。
新しいプラットフォームのサポート
PSQL v13 SP1 は以下の新しいプラットフォームで実行されます。
•Windows Nano Server(x86-64 版) – PSQL Server、Client、Client Reporting Engine(日本語版は非サポート)
•Linux on ARM64 – PSQL Server、Vx Server、Client(32 ビット Client Access はサポートされていません)
•Linux(x86-64)
•OS X 10.10 および 10.11、Mac OS 10.12(PSQL 13.00 ではサポートされていません)
本リリースでは、これらのプラットフォームのサポートには以下のような制限があります。
•Nano Server(日本語版は非サポート)へのインストールには .zip アーカイブとスクリプトを使用します。
•Windows Nano Server(日本語版は非サポート)では、PSQL は CLI ユーティリティのみをサポートし、ローカル アクセス方法は Btrieve、直接リンクによる ODBC(ドライバ マネージャーなし)、および DTI になります。
PSQL v13 SP1 のインストールは、Docker for Windows との動作確認が完全に行われています。
最新のサービスパックを適用して、すべてのオペレーティング システムを更新することを推奨します。
Active Directory でのドメイン セキュリティ
PSQL v13 SP1 ユーザーは、Microsoft Active Directory(AD)認証を使って、セキュリティで保護された PSQL データベースへのアクセスを検証することができます。PSQL の AD ベースの新機能が Windows ドメイン認証と呼ばれる一方で、元々ある PSQL のデータベース セキュリティ機能はローカル データベース認証と名前変更されました。
ドメイン認証を使用するため、ネットワーク管理者は、セキュリティで保護されたデータベースに対して PSQL で作成されたグループと同じ名前の AD 権限グループを作成します。次に、PSQL データベースへのアクセスを必要とするグループ メンバーを割り当てます。権限は PSQL 内でグループ レベルで設定されます。PSQL でドメイン認証が使われる場合は、ネットワークのユーザー名およびパスワードに基づくログインを承認するための AD のクエリが行われ、ユーザーの AD グループと PSQL グループを照合してアクセス権が決定されます。
特定のデータベースに対してドメイン認証を有効にすると、そのデータベースに対してこれまで作成されたすべての PSQL ユーザーが無効になり、ユーザー レベルの権限設定がアクティブでなくなるため、ユーザー フォルダーが非表示にります。ドメイン認証を使用するかどうかはデータベースごとに設定しますが、AD 権限グループは複数のデータベースで使用できます。
Btrieve レベルのクラシック セキュリティは、新しいドメイン セキュリティ機能による影響を受けません。
ドメイン認証対応の Distributed Tuning Interface(DTI)
PSQL Distributed Tuning Interface(DTI)では、新たに追加された関数 PvSecureDatabase2() と更新された関数 PvIsDatabaseSecured() によって、新しい Active Directory セキュリティ機能が使用できるようになりました。
Windows サーバーに接続している必要があります。Linux、OS X、および Mac OS サーバーへの呼び出しは、一般エラー(ステータス コード 7004)を返します。Active Directory は Windows のみです。
Btrieve Extended オペレーションにおける LIKE 演算子
PSQL v13 SP1 から、Btrieve クエリにおけるパターン マッチデータに対する Extended オペレーションで、LIKE 演算子を使用できるようになりました。この新機能は、数字 0 ~ 9 と英字 A ~ Z から成る英数字に対して、大文字と小文字を区別せずに作用します。LIKE をサポートするようになった Btrieve オペレーションは、以下のとおりです。
•Get Next Extended (36)
•Get Previous Extended (37)
•Step Next Extended (38)
•Step Previous Extended (39)
PSQL SQL スクリプトにおける LIKE 演算子の使用については、これまでと変わりません。
PCC によるテーブル スキーマのエクスポートおよびインポート
PSQL v13 SP1 はスキーマ管理機能を拡張し、テーブル レベルの全メタデータを SQL スクリプトにエクスポートできるようになりました。このスクリプトを新しいデータベースにインポートすると、以下のような有益なことができるようになります。
•1 つまたは複数のテーブルの再作成
•元のテーブルでのメタデータに関する問題の検出とトラブルシューティング
SQL COLLATE 句内の ISR および ICU
PSQL v13 SP1 では、SQL COLLATE 句で、ICU(International Components for Unicode)照合順序などのインターナショナル ソート規則(ISR)を使用できるようになります。これまで、SQL COLLATE 句でサポートされていたのは、オルタネート コレーティング シーケンス(ACS)照合順序のみでした。
JDBC 4
PSQL v13 SP1 から、JDBC 4 がサポートされるようになりました。JDBC 2 ドライバーを使用するアプリケーションも引き続き使用できます。.jar ファイルの名前は変更されません。
ADO.NET SDK
PSQL v13 SP1 により、PSQL ADO.NET SDK の ADO.NET Entity Framework Provider 4.3 で Visual Studio 2017 がサポートされるようになりました。
メモ: PSQL v13 SP1 ADO.NET Entity Framework プロバイダー 4.2.0.6 では、Microsoft Entity Framework 6.0、6.0.1、および 6.0.2 がサポートされています。PSQL v13 SP1 ADO.NET Entity Framework プロバイダー 4.3.0.6 では、Microsoft Entity Framework バージョン 6.0、6.0.1、6.0.2、6.1、6.1.1、および 6.1.2 がサポートされています。
ファイルのページ キャッシュの管理
パフォーマンスを向上させるために、butil ユーティリティで cache コマンドと purge コマンドを使用してファイルのページ キャッシュを管理することができます。butil -cache および butil -purge コマンドがクライアント キャッシュ エンジンやレポート エンジンから実行される場合、そのコマンド アクションが適用されるのはローカル キャッシュにあるファイルのみです。以前はこれらの操作はファイルを所有するエンジンへ渡されていました。
ファイルがクライアント キャッシュに残るようにするには、以下のいずれかの状況になっていなければなりません。
•ファイルが閉じている間にそのファイルに書き込みを行うマシンがほかにない
•最低 1 つのアプリケーションがクライアント マシンでファイルを開いておく必要がある
クライアント キャッシュ エンジンがアプリケーションとしてインストールされている場合は、シャットダウンしてクライアントがすべてのファイルを閉じた直後にキャッシュを空にします。これは、サービスとしてインストールされているクライアント キャッシュ エンジンやレポート エンジンの場合には問題になりません。
廃止予定の機能
旧バージョンの Backup Agent、Audit for PSQL、DataExchange が搭載されているシステムを PSQL v13 SP1 にアップグレードすることはできません。これらの製品を PSQL v13 にアップグレードするには、まずそれらをアンインストールする必要があります。これら 3 つの製品を削除する前に、データをバックアップし、それらの製品の設定を保存することをお勧めします。