マルチプラットフォーム対応
今回は、Actian Zen の 5 つの特徴の一つである「マルチプラットフォーム対応」について解説します。
製品の歴史的経緯
Actian Zen は、1982年に誕生したパーソナルコンピュータ向けの本格的データベース「Btrieve」から発展して現在に至ります。
プラットフォームとしては、マイクロソフトの DOS から始まり、当時のデファクトのサーバー OS であった Novell Netware や 新世代のウインドウシステムを持った Windows などの OS をサポートして現在に至っています。
その間、Pervasive.SQL、Actian PSQL とバージョンを重ねるごとに Linux (RedHat, Debian, SuSE, Ubuntuなど)、macOS といった UNIX 系の OS にも移植されています。
現在の Actian Zen では、Windows IoT Core や Raspberry PI などの IoT デバイスや、Android、iOS といった携帯端末向け OS もサポートされ、まさにマルチプラットフォームと呼ぶにふさわしい各種 OS をサポートした商用データベースソフトとしてリリースされています。
データベースファイル
Actian Zen では、データベースのテーブルは、OS のファイルとしてファイルシステムに保存されます。このため、他のデータベースでは複雑な手順が必要になりがちなバックアップについても、データファイルをコピーするだけの簡単なアクションで行うことが可能になっており、専任のデータベース管理者による複雑なメンテナンス作業を不要としています。
なお、Actian Zen が扱うデータファイルは、その時代の多様なニーズに応えるために、製品のバージョンアップと共にファイルフォーマットが進化しています。これにより、格納できるデータ量の上限が増加し、より高速にアクセスできる工夫が盛り込まれました。
これらのバージョンアップにも関わらず、最新の Actian Zen であっても 25 年前の Btrieve 6 時代の古い構造のファイルを制約なく読み書きできる互換性を保っています。
(※ファイル形式が 5.0 のファイルは読み込みのみのサポートとなりますが、日本での Btrieve の本格普及は Btrieve 6 以降であるため、この形式を使用している環境は現在ほとんどないと考えられます。また 5.0 形式のファイルでも、より新しい形式のデータファイルに簡単に変換できるように変換ツールが付属しています。)
また、扱われるデータファイルは、全てのプラットフォームで共通形式のデータファイルが使用されています。このため、別のプラットフォームへシステムを移行したり、データを共通で使用したりする場合などでも、ETL を使用したデータフォーマットの変換は不要であり、データ連携時のオーバーヘッドが回避できるというメリットも享受できます。
対応するアクセスメソッドについて
プログラムからデータベースを操作する場合、どのような API を使用してアクセスするかを知る事は重要です。Actian Zen は、ODBC、JDBC といった標準的なアクセスメソッド以外にも、ADO.NET、JCL などの Windows でお馴染みのアクセスメソッドや、Delphi ベースの PDAC、COBOL、ネイティブ API である Btrieve API といった各種アクセスメソッドが用意されており、さまざまなプラットフォーム、開発言語からご利用頂けます。
開発支援について
Actian Zen では、パートナー様のための支援プログラム「AGBP」をご用意しております。
▼ https://www.agtech.co.jp/actian/partner/agbp/
このプログラムを利用する事で、1 年間有効の開発用ライセンス(年次更新)やテクニカルサポートが無償にてご利用頂けます。更に、Android、iOS といった携帯端末向け OS に対応したエディション Actian Zen Core は、商用であっても無料にてご利用頂けるライセンス形態となっております。
ぜひこの機会に こちらのお問い合わせフォームからご連絡ください。
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