これは、”MS Pゴシック” などの日本語フォントで発生する現象です。
文字を太字(Bold)や斜体(Italic)の書体に設定して、「埋め込みフォント:オン」で PDF にエクスポートすると、PDF を開いたときに日本語のフォントは標準の書体で表示されてしまいます。
PDF プロパティ [フォント] タブを参照すると “MS P ゴシック,Bold” や “MS P ゴシック,Italic” が埋め込まれていることになっていますが、日本語フォントの場合は “.Bold” や “.Italic” といったフォントは実在しません。
そのため、太字(Bold)や斜体(Italic)の書体が有効にならないのです。
この現象のために、PDF エクスポート時の日本語フォントに対する処理が v4.13.5 で改修されました。
アップデートの入手は、次をご覧ください。
ダウンロード メニュー → 製品アップデート/追加モジュール → FastReport VCL 関連 ページ
この改修では、次の日本語フォント(5種類)を使用した際の埋め込みに対応します。
MS ゴシック | MS P ゴシック | MS UI Gothic |
MS 明朝 | MS P 明朝 |
上記以外の日本語フォントについては、エクスポート前に次のコードを実行してください。
(※埋め込みで使用する日本語フォントの利用ライセンス等は事前の確認をお願いします。)
uses frxExportPDF; frxPDFFontsNeedStyleSimulation.Add('フォント名'); |
太字(Bold)や斜体(Italic)分のフォントが埋め込まれなくなったため、PDF ファイル サイズも以前に比べて小さくなりました。
※レポートで使用されるフォントのグリフのみを埋め込む(埋め込みサブセット)機能が v4.14.3 に実装されました。
v4.14.2 までの「埋め込みフォント:オン」の設定ではフォント全体が PDF に埋め込まれます。